鳩森八幡神社|渋谷区千駄ヶ谷の神社

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鳩森八幡神社|慈覚大師が関東巡錫の途次に創建、千駄ヶ谷の富士塚

鳩森八幡神社の概要

鳩森八幡神社は、渋谷区千駄ヶ谷にある八幡神社です。鳩森八幡神社は、慈覚大師が貞観2年(860)関東巡錫の途次に正八幡を勧請、久寿年間(1154-1156)渋谷金玉丸が社を造営したと伝えられるといいます。

鳩森八幡神社
鳩森八幡神社の概要
社号 八幡神社
祭神 応神天皇、神功皇后
相殿 -
境内社 神明宮、浅間神社、稲荷社
例祭日 9月15日
住所 渋谷区千駄ヶ谷1-1-24
備考 鳩の森八幡幼稚園併設



鳩森八幡神社の由緒

鳩森八幡神社は、慈覚大師が貞観2年(860)関東巡錫の途次に正八幡を勧請、久寿年間(1154-1156)渋谷金玉丸が社を造営したと伝えられるといいます。

東京都神社名鑑による鳩森八幡神社の由緒

「江戸名所図会」に、「往昔、此地深林の中に時として瑞雲現じける。又或時、碧空より白気降りて雲上に散ず。村民怪むで彼の林の下に至るに、忽然として、自鳩数多、西をさして飛び去れり。依て此の霊瑞を称し、小飼を営み名づけて鳩森といふ」とあり、さらに、当社の万治(一六六〇)の縁起に、貞観二年(八六〇)、慈覚大師が関東巡錫の途次、村民の懇請にょって、応神天皇・神功皇后・春日明神等の御尊像を作り添えて、正八幡として崇敬し奉ったと伝えている。のち、久寿年間(一一五四-五六)渋谷金玉丸、生前随身の本尊、恵心僧都作の弥陀如来の像を本地仏として社を造営して、この地の産土神としたと称されている。(東京都神社名鑑より)


鳩森八幡神社所蔵の文化財

  • 千駄ヶ谷の富士塚(東京都指定有形文化財)

千駄ヶ谷の富士塚

この富士塚は寛政元年(一七八九)の築造といわれ、円墳形に土を盛り上げ、黒石卜(富士山の熔岩)は頂上近くのみ配されている。山腹には要所要所に丸石を配置しており、土の露出している部分には熊笹が植えられている。頂上には奥宮を安置し、山裾の向って左側に木造の里宮の建物がある。
頂上に至る登山道は正面に「く」の字形に設けられ、その中には身禄像が安置されている。塚の前面には池があるが、この池は塚築造のため土を採掘した跡を利用したもので、円墳状の盛り土、前方の池という形は江戸築造の富士塚の基本様式を示している。
この富士塚は大正二年(一九二三)の関東大震災後に修復されているが、築造当時の旧態をよく留めており、東京都内に現存するものではもっとも古く、江戸中期以降、江戸市中を中心に広く庶民の間で信仰されていた富士信仰の在り方を理解する上で貴重な資料である。(東京都教育委員会掲示より)

鳩森八幡神社の周辺図