二ケ領用水久地円筒分水|比率を変えずに分水させる定比分水装置
二ケ領用水久地円筒分水の概要
二ケ領用水久地円筒分水は、川崎市高津区にある名所旧跡です。二ケ領用水久地円筒分水は、送水されてくる流量が変わっても比率を変えずに分水させる定比分水装置で、江戸時代から使われていた二ケ領用水久地分量樋に代わって、昭和16年に製造・運用開始されました。サイフォンの原理を応用して水を噴水させ、円筒の切り口の角度で分水量を調節する装置で、平成10年に国有形文化財に登録されました。
名称 | 二ケ領用水久地円筒分水 |
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みどころ | 神奈川県指定史跡 |
入場時間 | - |
入場料 | - |
住所 | 川崎市高津区久地54-148久地公園 |
備考 | - |
二ケ領用水久地円筒分水の由緒
二ケ領用水久地円筒分水は、送水されてくる流量が変わっても比率を変えずに分水させる定比分水装置で、江戸時代から使われていた二ケ領用水久地分量樋に代わって、昭和16年に製造・運用開始されました。サイフォンの原理を応用して水を噴水させ、円筒の切り口の角度で分水量を調節する装置で、平成10年に国有形文化財に登録されました。
境内掲示による二ケ領用水久地円筒分水について
国登録有形文化財
二ケ領用水久地円筒分水
この円筒分水工と呼ばれる分水装置は、送水されてくる流量が変わっても分水比が変わらない定比分水装置の一種で昭和16(1941)年に造られました。内側の円形の構造物は整水壁とも呼ばれ、一方向から送水されて吹き上げる水を放射状に均等にあふれさせ、送水されてくる流量が変わっても、円弧の長さに比例して一定の比率で分水される、当時の最先端をいく装置でした。平成10(1998)年6月9日に、国登録有形文化財になっています。(境内掲示より)
境内掲示による二ケ領用水久地円筒分水について
円筒分水
中野島と宿河原の取入れ口から流れ込んだ水は久地で合流し、分量樋へ導かれていた。「久地分量樋」は、川崎堀、根方堀、六ヶ村堀、久地・二子堀に水を分ける施設。それぞれの耕地面積に応じて用水の幅を分割する樋が使われていたが、水量をめぐる争いが絶えず、より正確な分水が望まれていた。
この円筒分水がつくられたのは昭和十六年。サイフォンの原理を応用して新平瀬川の下をくぐり、円筒の切り口の角度で分水量を調節するしくみになっている。農業用水の施設としては、当時の科学技術の粋を集めた大変すぐれたものだった。(境内掲示より)
二ケ領用水久地円筒分水の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿
- 神奈川県神社誌