全龍寺。准秩父三十四札所観音霊場
全龍寺の概要
曹洞宗寺院の全龍寺は、福聚山と号します。全龍寺の創建年代は不詳ですが、逆翁山常泉寺と称して創建、寛永年間(1624-1643)に梵光和尚が金龍寺と改号、寛文2年(1662)徳翁寺七世楊山宗幡和尚を勧請して中興開山としたといいます。近年になり全龍寺と改号しています。准秩父三十四札所観音霊場5番です。
山号 | 福聚山 |
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院号 | - |
寺号 | 全龍寺 |
本尊 | 阿弥陀如来像 |
住所 | 川崎市中原区下小田中5-3-15 |
宗派 | 曹洞宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
全龍寺の縁起
全龍寺の創建年代は不詳ですが、逆翁山常泉寺と称して創建、寛永年間(1624-1643)に梵光和尚が金龍寺と改号、寛文2年(1662)徳翁寺七世楊山宗幡和尚を勧請して中興開山としたといいます。近年になり全龍寺と改号しています。
新編武蔵風土記稿による全龍寺の縁起
(下小田中村)金龍寺
村の西の方にあり。本寺前に同じ(註:相模国山田村徳翁寺末)。福聚山と号す。此寺天正年中までは逆翁山常泉寺と云。その後寛永年中に至り梵光和尚といひしが住僧たりし時、今の山号寺号に改たり。寛文2年徳翁寺七世楊山宗幡和尚を勧請して中興開山とせり。此時に寺格もすすめて安楽寺の同列となれり。本尊十一面観音坐像1尺ばかり定朝の作。往古は此寺地観音堂なりと云。嘉応元年(註:1169年)8月しるせし縁起あり。古きものなれども取べきことなし。故に載せず。本堂8間に2間半東向。
白山社。寺に入て左の方にあり。小祠なり。
石地蔵。門の外右の方にあり。上屋1間に9尺。(新編武蔵風土記稿より)
全龍寺所蔵の文化財
- 石造小林正利坐像
石造・小林正利坐像
全龍寺の文化財
当寺は、曹洞宗に属しています。
当寺所蔵の石造・小林正利坐像は、風折烏帽子をかぶり、紋付の直垂を着た俗体像です。背中や底部等の刻銘から、宝永5年(1708)8月、江戸の石工船戸屋八郎が制作した小林正利74歳の時の寿像であることがわかります。
石造の寿像は全国的にも珍しく、また、像主・小林正利(1635-1711)が、徳川家綱に仕え、武蔵国多摩・橘樹両郡450石を領し、当地に関係の深い旗本である点も貴重です。(川崎市教育委員会掲示より)
全龍寺の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿