田名八幡宮。伝承延暦17年の創建、田名村の鎮守
田名八幡宮の概要
八幡宮は、相模原市中央区水郷田名にある神社です。八幡宮の創建年代等は不詳ながら、延暦17年(799年)の創建とも伝えられ、天地社(天地大明神)が元々の氏神だったのではないかともいいます。江戸期には田名村の鎮守として祀られ、慶安2年(1649)には社領6石1斗の御朱印状を受領、明治期には村社に列格していました。
社号 | 八幡宮 |
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祭神 | 応神天皇 |
相殿 | - |
境内社 | - |
祭日 | 例大祭9月1日 |
住所 | 相模原市中央区水郷田名1-8-28 |
備考 | - |
田名八幡宮の由緒
八幡宮の創建年代等は不詳ながら、延暦17年(799年)の創建とも伝えられ、天地社(天地大明神)が元々の氏神だったのではないかともいいます。江戸期には田名村の鎮守として祀られ、慶安2年(1649)には社領6石1斗の御朱印状を受領、明治期には村社に列格していました。
新編相模国風土記稿による田名八幡宮の由緒
(田名村)
八幡宮
村の鎮守とす、慶安二年社領六石一斗の御朱印を賜ふ、毎年八月朔日祀る、
末社。天地明神、天神、山王、稲荷
別當寶永寺。珠石山地蔵院と號す、古義眞言宗(津久井縣葉山嶋村東林寺末)建久二年の草創にして、開山を賴秀(建永元年三月二十日寂す)中興を慶光と云ふ(寛文十年正月十八日寂す、)本尊地蔵(長一尺二寸行基作)を安ず(新編相模国風土記稿より)
「さがみはら風土記稿」による田名八幡宮の由緒
田名八幡宮は「水郷田名」と呼ばれる田名久所地区の町中に位置しています。
神社の境内には日枝社・天満宮・稲荷社・天地社などが合祀されていますが、この天地社(天地大明神)こそがもともとここの氏神であったといわれ、そのため祭日も八幡宮の「大祭」と天地社の「小祭」とに大きく2度行われています。
まず、9月の大祭では境内で獅子舞が奉納されます。これは剣獅子・玉獅子・巻獅子・ばんば面・天狗で構成された舞いで、途中「牝獅子隠し」が演じられます。また、新年早々の小祭では市指定文化財の「的祭」が奉納されます。これは満2~5才までの男児が父親の介添え付きで大きな的に矢を射る行事です。
社殿の裏手には「じんじい石」「ばんばあ石」「めかけ石」の3本の石が立っています。これは雨乞い祈願の石で、日照りの時に「ばんばあ石」を相模川に投げ込むと「じんじい石」が悲しんで雨を降らせるというものです。
ちなみに「めかけ石」は「ばんばあ石」が一時行方不明になった時に、その代用として用意されたそうです。しかしともにここ数10年間も活躍の場がなく何ともさみしい限りです。(「さがみはら風土記稿」より)
田名八幡宮の周辺図
参考資料
- 新編相模国風土記稿
- さがみはら風土記稿