大日堂。井出の沢の合戦による戦死者を弔うために創建
古淵大日堂の概要
真言宗寺院の古淵大日堂は、相模原市南区古淵にある堂宇です。古淵大日堂は、北条時行と足利直義による建武2年(1335)の「井出の沢の合戦」による戦死者を弔うために、古淵大日堂(白楊山返常寺)が建立されたといいます。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | 大日堂 |
本尊 | 大日如来 |
住所 | 相模原市南区古淵1-34-15 |
宗派 | 真言宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
古淵大日堂の縁起
古淵大日堂は、北条時行と足利直義による建武2年(1335)の「井出の沢の合戦」による戦死者を弔うために、古淵大日堂(白楊山返常寺)が建立されたといいます。
新編相模国風土記稿による古淵大日堂の縁起
(淵野辺村)大日堂
村民持。(新編相模国風土記稿)
平成さがみはら風土記稿による大日堂の縁起
この大日堂は、JR横浜線古淵駅より北東500mのところにあります。『風土記稿』によると「村民持」とありますが、地域の伝承によると、南北朝時代にこの地(井出の沢)で足利氏と北条氏の合戦があり、その戦死者の弔いのために本堂(白楊山返常寺という寺であったともいう)が建てられたと伝えられています。
現在でも毎月7日頃に、お年寄りが集まり和讃を唱えていますが、その内容は前述の合戦をうたったものです。
また、本尊の大日如来は秘仏で、60年に1度だけ開帳されます。近年では平成4年にそれが行われました。(平成さがみはら風土記稿より)
境内掲示による古淵大日堂の縁起
このお堂は、もともとは南側の崖下にあったものを、江戸時代にこの地点に移したものと伝えられています。
このお堂の由来については、地域の人々によって口々に唱えられてきた和賛(わさん)の中に伝えられています。これによると、南北朝時代にここで合戦があり、その戦死者を供養をするために建てられたお堂であることがうかがえます。この合戦とは北条時行と足利直義による建武2年(1335年)の「井出の沢の合戦」のことと考えられます。「井出の沢」とは、お堂の西側をながれていた小沢のことです。また、お堂の中の大日如来で、秘仏として信仰されています。(相模原市・相模原市観光協会掲示より)
古淵大日堂の周辺図
参考資料
- 新編相模国風土記稿
- さがみはら風土記稿