下宅部遺跡|水場に関する遺構や、漆製造行程に関する遺物
下宅部遺跡の概要
下宅部遺跡は、東村山市多摩湖町にある名所旧跡です。下宅部遺跡は、縄文時代中期から晩期、古墳時代、奈良・平安時代、中世などの河道跡や水場に関連する遺構で、都営住宅建設に伴い平成8年から発掘調査が開始され、水場に関する遺構や、漆の採集から使用に至る工程を示す遺物が確認されています。発掘調査された地域のうち、3000㎡が最重要地域として埋め戻し保存され、遺跡広場として整備、下宅部遺跡公園「下宅部遺跡はっけんのもり」と開放されています。出土した遺物は八国山たいけんの里で展示されています。
名称 | 下宅部遺跡 |
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みどころ | 都指定史跡 |
入場時間 | - |
入場料 | - |
住所 | 東村山市多摩湖町4-3-1 |
備考 | - |
下宅部遺跡の由緒
下宅部遺跡は、縄文時代中期から晩期、古墳時代、奈良・平安時代、中世などの河道跡や水場に関連する遺構で、都営住宅建設に伴い平成8年から発掘調査が開始され、水場に関する遺構や、漆の採集から使用に至る工程を示す遺物が確認されています。発掘調査された地域のうち、3000㎡が最重要地域として埋め戻し保存され、遺跡広場として整備、下宅部遺跡公園「下宅部遺跡はっけんのもり」と開放されています。出土した遺物は八国山たいけんの里で展示されています。
東京都教育委員会掲示による下宅部遺跡について
多摩湖町4-3-1
東京都指定史跡
下宅部遺跡
下宅部遺跡は、狭山丘陵を水源とする北川の左岸、沖積低地に位置する低湿地遺跡です。平成八年からの発掘調査で、縄文時代中期から晩期、古墳時代、奈良・平安時代、中世などの河道跡や水場に関連する遺構が出土しました。特に縄文時代は遺構・遺物ともに豊富で、当時の生活や環境を知ることができる貴重な遺跡です。
縄文時代の生業に関する遺構としては、水流を遮るように本杭や丸太で堰状にした水場遺構や護岸用と思われる杭列、弓とシカやイノシシの頭蓋骨を使った狩猟儀礼に関連すると思われる場などが確認されています。遺物に目を向けると、土器や木製品などが多数出土していますが、中でも漆工関連遺物は漆塗弓などの製品のほか、漆の採集から使用に至る工程を示す部材や土器が出土しており、これらは全国的に見ても希少であり学術上大変重要です。なお、都では、平成二一年及び二七年に、ここで出土した漆工関連遺物の一部を有形文化財(考古資料)として指定しています。
旧河道の合流地点付近は、確認調査によってこれらの遺構や遺物が最も良好に遺存していることが確認されたため、埋戻し保存されました。その後、下宅部遺跡公園「下宅部遺跡はっけんのもり」として整備されています。(東京都教育委員会掲示より)
下宅部遺跡の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿