保木薬師堂。満願寺の境外仏堂
保木薬師堂の概要
真言宗豊山派寺院の保木薬師堂は、横浜市青葉区美しが丘西(旧地名:石川村小名保木)にある薬師堂です。保木薬師堂の本尊薬師如来像は、仏師僧尊栄が、承久3年(1221)に彫像したものだといい、薬師堂は、天明3年(1783)の建立だといいます。現在は満願寺の境外仏堂となっているといいます。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | 薬師堂 |
本尊 | 薬師如来像 |
住所 | 横浜市青葉区美しが丘西2-7-2 |
宗派 | 真言宗豊山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
保木薬師堂の縁起
保木薬師堂の本尊薬師如来像は、仏師僧尊栄が、承久3年(1221)に彫像したものだといい、薬師堂は、天明3年(1783)の建立だといいます。現在は満願寺の境外仏堂となっているといいます。
新編武蔵風土記稿による保木薬師堂の縁起
(石川村)薬師堂
除地、四畝六歩、村の西にあり、東向にて四間四方の堂なり、薬師佛は坐像にて長二尺ばかり、萬蔵院持。
萬蔵院
年貢地、村の西にあり、本山派の修験職なり。(新編武蔵風土記稿より)
境内掲示による保木薬師堂の縁起
天明三(西暦一七八三)年建立、方五間。大工は清澤村(川崎市高津区千年)の木嶋弥七・藤吉。昭和六十二年保木土地区画整理事業に伴って移転改築し、茅葺を銅板葺に変え棟に真言の梵字を掲げ内外を整備した。(境内掲示より)
保木薬師堂所蔵の文化財
- 薬師如来坐像(神奈川県指定重要文化財)
薬師如来坐像
本尊の薬師如来坐像は、鎌倉時代の作で昭和58年(1983)神奈川県指定重要文化財に指定されています。像高は85.5㎝、膝張72.2cmで衲衣を着け、右手を胸前に挙げ掌を前方に向け、左手を膝上に置き薬壺を載せ、右脚を外に結跏趺坐しています。檜材を使った寄木造で当初は玉眼が嵌入されていましたが、現在欠失しています。像表面は錆地布貼漆塗になっています。頭部内に書かれた銘文によりますと仏師僧尊栄が、承久3年(1221)に造立したことが判ります。また、寛文10年(1670)の修理銘も記されています。均整の良い姿、引き締まった面相等から関東彫刻における鎌倉新様式の享受を示す好例のひとつといえます。
本像は、神奈川県立歴史博物館に寄託されて保管されており、毎年9月12日に帰堂します。(横浜市教育委員会文化財課掲示より)
保木薬師堂の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿