濟渡山法船寺。日蓮上人投宿の地
法船寺の概要
日蓮宗寺院の法船寺は、濟渡山と号します。法船寺は、宗祖日蓮上人が鎌倉から身延山へ向かう途次、修験者飯山法船の宅に投宿、飯山法船は日蓮上人に帰依し、自宅を寺として文永11(1274)年創建、越中阿闍梨朗慶上人を開山とし、飯山法船夫妻を開基としたといいます。

山号 | 濟渡山 |
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院号 | - |
寺号 | 法船寺 |
本尊 | 一塔両尊四士 |
住所 | 小田原市酒匂2-35-22 |
宗派 | 日蓮宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
法船寺の縁起
法船寺は、宗祖日蓮上人が鎌倉から身延山へ向かう途次、修験者飯山法船の宅に投宿、飯山法船は日蓮上人に帰依し、自宅を寺として文永11(1274)年創建、越中阿闍梨朗慶上人を開山とし、飯山法船夫妻を開基としたといいます。
新編相模国風土記稿による法船寺の縁起
(酒匂村)
法船寺
濟渡山と號す、同宗(法華宗)(鎌倉比企谷妙本寺末、)寺傳に文永十一年五月十二日、日蓮鎌倉より身延山に赴く時、當所を經歴ありしに、修験者飯山法船と云もの歸依の餘り、日蓮を我家に寓宿せしむ、(【注畫賛】曰、文永十一年五月十二日、出鎌倉宿酒匂、十三日竹下云々、十七日入于甲斐國波木井郷、六月十七日初結庵於身延山、)後宅地を捨て寺となし、越中阿闍梨朗慶を延て、開山第一祖となす、開基は即法船夫婦(法船正應元年五月十三日死、濟渡法船と號す、妻同二年九月十二日死、濟安妙船と稱す、)本尊三寶祖師(祖師は朗慶作日朗の開眼なり、)境内に龍燈松と稱する老樹ありしが(圍一丈四五尺)、近き頃囘禄の爲に枯槁す、(新編相模国風土記稿より)
「日蓮宗寺院大鑑」による法船寺の縁起
文永11(1274)年5月12日の創立。開山朗慶(正中元(1324)年2月29日寂)。開基檀越飯山入道済度法船。池上・土富店法縁、住職は神楽坂法縁。宗祖が弟子達と共に身延に向かう途次、酒匂川増水のため困却、時に地蔵王境内の松に竜灯の奇瑞あり、地蔵尊の化身という。飯山入道が教化せられ改宗。当時は一地蔵堂であったが、翌朝入道は船で宗祖一行を送り、宗旨は入道に済度法船、妻に蓮慶妙船の法号を授け、後に寺を建立した。朗慶顕彰碑、文永年間の古墳がある。(「日蓮宗寺院大鑑」より)
法船寺の周辺図
参考資料
- 新編相模国風土記稿
- 「日蓮宗寺院大鑑」