田名向原遺跡|後期旧石器時代の住居跡と考えられる遺構
田名向原遺跡の概要
田名向原遺跡は、相模原市中央区にある名所旧跡です。田名向原遺跡は、約20,000年前の後期旧石器時代の住居跡と考えられる遺構で、平成9年の区画整理事業に伴い発見され、平成11年1月28日に国の史跡に指定されています。田名向原遺跡からは、約3,000点もの石器類や、大量の黒曜石(原石も含む)が発見され、黒曜石の原産地は神津島を除く関東・中部地方一円に広がっていることが確認されています。田名向原遺跡公園として整備され、公園内には復元された住居状遺構の他、遺跡公園の北方60メートルの地点で発掘された谷原12号墳(移転復元)、縄文時代中期の竪穴住居(復元)が展示されています。
名称 | 田名向原遺跡 |
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区分 | 国指定史跡 |
休業日 | 学習館は12/29~1/3休館 |
住所 | 相模原市中央区田名塩田3-13 |
備考 | (学習館)4月~10月は9:00~18:00、11月~3月は17:00閉館 |
田名向原遺跡の由緒
田名向原遺跡は、約20,000年前の後期旧石器時代の住居跡と考えられる遺構で、平成9年の区画整理事業に伴い発見され、平成11年1月28日に国の史跡に指定されています。田名向原遺跡からは、約3,000点もの石器類や、大量の黒曜石(原石も含む)が発見され、黒曜石の原産地は神津島を除く関東・中部地方一円に広がっていることが確認されています。田名向原遺跡公園として整備され、公園内には復元された住居状遺構の他、遺跡公園の北方60メートルの地点で発掘された谷原12号墳(移転復元)、縄文時代中期の竪穴住居(復元)が展示されています。
住居状遺構(復元)について
平成9年3月に発見された約20,000年前の後期旧石器時代の住居跡と考えられる遺構(痕跡)を復原したものです。
礫群(小石が集中している場所)や石核(石器の素材をはがし取った石)などによって直径約10メートルの外周をめぐらした範囲から、2ヶ所の炉(火をたいた場所)や12本の柱穴の跡が確認されました。
加えて約3,000点もの石器類が発見されたことから、人類定住の可能性を示す遺構として注目され、平成11年1月28日に国の史跡として指定されました。(境内掲示より)
谷原12号墳(復元)
平成6年3月、遺跡公園の北方60メートルの地点で発掘された約1,400年前の古墳時代後期の小型円墳を復元したものです。
古墳の石室(埋葬者の棺を納める場所)からは、直刀(反りのないまっすぐな刀)や鏃(矢の先端)などの武具や、装飾類(アクセサリー)の切子玉などが発見されました。田名塩田から当麻谷原にかけて確認される10数基の古墳は、谷原古墳群と総称され、公園内に2基(谷原13号墳、14号墳)が保存されています。(境内掲示より)
竪穴住居(復元)について
平成8年~10年にかけて、遺跡公園の東側の道路建設の調査で発掘された約5,000年前の縄文時代中期の竪穴住居を復元したものです。
直径約3.0メートルの円形の竪穴住居の中央には、石で囲われた炉(火をたいた場所)と、炉跡を囲むように5本の柱穴が発見されました。
勝坂遺跡をはじめ、市内各地で確認される縄文時代中期の住居跡としては。比較的小型の竪穴住居跡です。(境内掲示より)
田名向原遺跡の周辺図