福徳寺|あきる野市油平にある臨済宗建長寺派寺院

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延命山福徳寺|徳重院を合寺した旧福泉寺

福徳寺の概要

臨済宗建長寺派寺院の福徳寺は、延命山と号します。福徳寺の創建年代等は不詳ながら、延文年間(1356-1360)の創建と伝えられ、普門寺七世徹堂薫禅師(文禄元年1592年寂)が開山、福泉寺と号していました。明治43年(1910)、牛沼の徳重院を当寺へ合併、福徳寺と改号したといいます。

福徳寺
福徳寺の概要
山号 延命山
院号 -
寺号 福徳寺
住所 あきる野市油平246
宗派 臨済宗建長寺派
葬儀・墓地 -
備考 -



福徳寺の縁起

福徳寺の創建年代等は不詳ながら、延文年間(1356-1360)の創建と伝えられ、普門寺七世徹堂薫禅師(文禄元年1592年寂)が開山、福泉寺と号していました。明治43年(1910)、牛沼の徳重院を当寺へ合併、福徳寺と改号したといいます。

新編武蔵風土記稿による福徳寺の縁起

(油平村)
福泉寺
境内除地、一段一畝十三歩、村の中ほどにあり、禅宗臨済派、相模國壽福寺末、延命山と號す、客殿五間に七間、東向、本尊十一面觀音、脇立不動毘沙門客殿に安す、開山徹堂薫西堂、文禄元年五月九日示寂す、
(牛沼村)
徳重院
境内除地、八畝、又別に三畝、村の南にあり、牛化山と號す、禅宗臨済派、鎌倉壽福寺の末、開山梅窓芳西堂禅師、文正元年九月十二日寂す、本尊十一面観音客殿に安す、前に不動の木像を置く、弘法大師の作と云、客殿五間に六間、東向なり、
寺寶
地蔵尊一軀。惠心の作、長五寸餘、
薬師堂。門を入て右にあり、二間半に三間なり、十二神の像を安す、
神明社。門を入て北の方にあり、外山神稲荷疱瘡神あり、何れも小社なり。(新編武蔵風土記稿より)

「秋川市史」による福徳寺の縁起

福徳寺 油平二四六番地
山号は延命山という。本尊は十一面観世音菩薩である。
当寺はもと福泉寺といって、油平二〇~二四番地付近にあった。草創は延文年間(一三五六~六〇)といわれているが、開基は不詳である。往昔、寺のあった付近は太刀塚とよばれていて、戦前には高さ約二メートル、周囲約一〇メートル位の円い塚があったという。
この塚には一つの伝説がある。延文のころ(十四世紀半ばごろ)足利氏の臣某が、この地で戦って敗けて、戦死者や武器などを埋めた跡だといわれている。明治八年(一八七五)十一月に、この付近から矢の根数十本が掘り出されたという。
開山は普門寺七世の徹堂薫禅師である。禅師の入寂は文禄元年(一五九二)五月九日である。草創を延文年間とすると、禅師の示寂した文禄とは二三〇年近いへだたりがある。おそらく、延文に草創されたものが衰微していたものであろうか。『建長寺史 末寺編』によれば永正二年(一五〇五)に太刀塚の所から、油平の現在地に移したという。この説を信とすれば、十六世紀には福泉寺はまだ衰微しないでいたのであろう。
宝暦十二年(一七六二)四月、第十世雷峰和尚の時、瀬沼源蔵という人が、「金壱百両、用材壱百本、竹壱百本」を寄進して、本堂は改築されたのである(本堂、庫裡合様である)。
明治四十三年(一九一〇)十一月三十日、牛沼にあった徳重院を当寺へ合併して、両寺の頭字をとって、福徳寺と改称して出願、同四十四年三月十一日許可されて、今日に至っている。
徳重院は文安二年(一四四五)の創立で、普門寺の末寺であった。開山は普門寺六世梅窓芳和尚(文正元年<一四六六>九月十二日〉であった。(「秋川市史」より)


いいお墓

福徳寺所蔵の文化財

  • 福徳寺の五輪六地蔵及び中尊一群(あきる野市指定有形文化財)
  • 福徳寺山門一棟(あきる野市指定有形文化財)

福徳寺の五輪六地蔵及び中尊一群

中尊(中央の地蔵菩薩)は江戸時代中期の元禄一四年(一七〇一)に、その脇の六体の地蔵菩薩は安永七年(一七七八)に建てられたものです。共に地蔵の念仏講中(信仰集団)によって建てられたことが銘文からわかります。
中尊を除く六体の地蔵菩薩は、光背が五輪塔の形をしており、この形式の地蔵菩薩は市内で唯一です。更に、この形式の地蔵が六体そろっている例は、他の地域でも見ることができず、貴重な文化財です。(あきる野市教育委員会掲示より)

福徳寺山門一棟

福徳寺はかつては福泉寺と称していましたが、明治四四年に牛沼にあった徳重院を合寺し、福徳寺と改称しました。この門は徳重院にあったものを昭和五年に移築したものです。
構造は、本柱の前後に二本ずつ計四本の控柱を持つことから四脚門と呼ばれ、切妻造りです。移築の際に旧状を一部損ねてはいますが、旧材も使用されています。建築年代は十八世紀初頭と思われ、江戸時代中期の禅宗様を伝える地方色豊かな門です。(あきる野市教育委員会掲示より)

福徳寺の周辺図

参考資料

  • 新編武蔵風土記稿
  • 「秋川市史」