勧請山延命寺|畠山重忠開基の伝承、市指定有形文化財の山門
延命寺の概要
真言宗系単立寺院の延命寺は、勧請山釋迦院と号します。延命寺の創建年代等は不詳ながら、畠山重忠の開基とも伝えられ、かつては安楽寺六坊の一つだったといい、境内地蔵堂の地蔵胎内には永和五年(1379)の銘が残されているといいます。当寺の山門は、17世紀後期の建造と推定され、市有形文化財に指定されています。
山号 | 勧請山 |
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院号 | 釋迦院 |
寺号 | 延命寺 |
住所 | 青梅市成木7-887 |
宗派 | 真言宗系単立 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
延命寺の縁起
延命寺の創建年代等は不詳ながら、畠山重忠の開基とも伝えられ、かつては安楽寺六坊の一つだったといい、境内地蔵堂の地蔵胎内には永和五年(1379)の銘が残されているといいます。
新編武蔵風土記稿による延命寺の縁起
(上成木村)延命寺
除地、一段一畝十二歩、小名大指山の傍にあり、眞言宗新義、郡中下成木村安楽寺の末、勧請山釋迦院と號す、本堂八間に五間南に向、本尊釋迦木の坐像長一尺一寸、開山開基詳ならず。(新編武蔵風土記稿より)
「青梅市史」による延命寺の縁起
延命寺 (勧請山釈迦院)
成木・大指(現・成木七丁目)にあり、本尊は釈迦如来である。古くは延命坊と称し、安楽寺六坊の一つであり、鐘銘によると畠山重忠開基とある。嘉永三年(一八五〇)火災。後大正十五年、現本堂が再建された。焼け残った山門は十七世紀後期の古構を示しており、市有形文化財に指定されている。また境内地蔵堂の地蔵菩薩には永和五年(康暦元年一三七九)の胎内銘がある。享保十年(一七二五)鋳造の鋼鐘は戦時中供出された。(「青梅市史」より)
延命寺所蔵の文化財
- 延命寺山門(市指定有形文化財)
延命寺山門
この山門は、四脚門、切妻造銅板葺のささやかな建物であるが、簡素な古い様式が残されている。特に、木鼻、拳鼻等の細部は、羽村市の阿蘇神社(延宝四年<一六七六>建立)と酷似している。
このことから、当初の建造は十七世紀後期のものと考えられ、市内に残されている古建築の中でも注目に値するものである。(青梅市教育委員会掲示より)
延命寺の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿
- 「青梅市史」