多宝山長福寺。不動明王座像道標
長福寺の概要
曹洞宗寺院の長福寺は、多宝山と号します。長福寺は、天正16年(1588)山際下川岸に創建、2度にわたる洪水被害により当地へ移転したといいます。開山は三田清源院八世格雲守存禅師だといいます。参道に安置されている不動明王座像は大山への道標を兼ねたもので、山際村原邨講中により建立されたものです。
山号 | 多宝山 |
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院号 | - |
寺号 | 長福寺 |
本尊 | 延命地蔵尊 |
住所 | 厚木市山際1023 |
宗派 | 曹洞宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
長福寺の縁起
長福寺は、天正16年(1588)山際下川岸に創建、2度にわたる洪水被害により当地へ移転したといいます。開山は三田清源院八世格雲守存禅師だといいます。
厚木市史史料による長福寺の縁起
多宝山長福寺(山際1023)
古くは山際下川岸にあり、天正十六年(一五八八)四月一日開創、二回も大洪水にて伽藍流失せしに付、現地に移転す。慶安四年(一六五一)三月十一日地頭大久保助左衛門忠隆より境内地九四八坪、除地畑八反歩の寄進あり、小田原在道了山最乗寺輪住、三田清源院八世格雲守存禅師を開山とす。(長福寺々伝による)
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観音堂:この建物は、山際中丸重郎兵衛屋敷にあったものを天保年間頃ここに移したという。千手観音像を安置。 (「厚木市史史料」より)
新編相模国風土記稿による長福寺の縁起
(山際村)長福寺
多寶山と號す、曹洞宗(三田村清源院末)元和七年八月建、開山格雲守存(本寺八世寛永十一年三月十四日卒、)本尊延命地蔵を安ず(新編相模国風土記稿より)
長福寺所蔵の文化財
- 不動明王座像道標
不動明王座像道標
この道標は江戸中期以降盛んとなった大山詣りの参拝者に大山道の案内と、道中の無事を願い建立されたものだ。
石塔上部の不動明王座像は大山詣りの目的地大山寺本尊の鉄鋳のいかめしい不動明王像を模したものである。
碑文から天保九年六月、相州愛甲郡山際村原邨講中により建立されたことが判る。
高さ二五八cmは市内最大である。大山道は西へ進み八王子道に合流、南下し関口村境で右折し長坂、三田の渡し、荻野新宿へ続く。東方は坂を下り水田地をぬけ猿ヶ島渡船場に至り川を渡ると磯部、相模原台地を横切り、木曽、小野路、多摩丘陵、府中に続く。(境内掲示より)
長福寺の周辺図
参考資料
- 新編相模国風土記稿
- 「厚木市史史料」