龍厳寺。多摩川三十三ヶ所観音霊場、準西国稲毛三十三観世音霊場、武相不動尊霊場
龍厳寺の概要
天台宗寺院の龍厳寺は、青龍山と号します。龍厳寺の創建年代等は不詳ながら、深大寺六十七世宣海が中興開山したといいます。当寺の福禄大黒天像は慈覚大師の作で希有な古式の像だといいます。多摩川三十三ヶ所観音霊場15番、準西国稲毛三十三観世音霊場20番、武相不動尊霊場3番です。
山号 | 青龍山 |
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院号 | - |
寺号 | 龍厳寺 |
住所 | 川崎市多摩区堰3-11-25 |
宗派 | 天台宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
龍厳寺の縁起
龍厳寺の創建年代等は不詳ながら、深大寺六十七世宣海が中興開山したといいます。
新編武蔵風土記稿による龍厳寺の縁起
(堰村)龍厳寺
村の中央にあり、自立山と云、天台宗多磨郡深大寺村深大寺の末なり、開山開基は傳へを失へり、中興開山は深大寺六十七世宣海なりと云、本尊彌陀立像にして長二尺許、客殿七間に五間東向なり。
寺寳大黒天像一軀。木像にて長三寸許、傳教大師の彫刻なりと云。
観音堂。二間半四方北向なり、聖観音木の立像長一尺二寸許なるを安ず、慈覺大師の作なり。(新編武蔵風土記稿より)
龍厳寺所蔵の文化財
- 福禄大黒天
福禄大黒天
当山に安置されています大黒天像は日本最古の尊像であり、既に新編武蔵風土記稿には傳教大師作と誌されています。昭和二十七年八月川崎市教育委員会に於て調査の結果、大黒天像としては希有の古式像であることが確認されました。檜の白木を材として鎧を着し、左手に宝棒を持ち右手には小袋をさげ持ち、臼を台座とした半迦像でどっしりとした重味を厳粛な感を以て人に迫る品格を備えております。この像を収めた厨子の背面には、この大黒天は傳教大師一刀三礼の尊像で、日光山学頭修学院亮宣僧正が護持していたのを、その弟子の深大寺六十七世宣海が承けて護持し、更に龍厳寺王宣慶(宣海の弟子らしい)が承けて龍厳寺に安置したことが寛保元年六月吉日の日付を以て宣慶自ら墨書しています。(境内掲示より)
龍厳寺の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿