愛宕山円乗院|武蔵野三十三観音霊場、多摩八十八ヶ所霊場
円乗院の概要
真言宗智山派寺院の円乗院は、愛宕山醫王寺と号します。円乗院は、賢誉法印(平治元年1159年寂)が開山となり創建したといいます。武蔵野三十三観音霊場8番、多摩八十八ヶ所霊場38番です。
山号 | 愛宕山 |
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院号 | 円乗院 |
寺号 | 醫王寺 |
住所 | 東大和市狭山3-1354 |
宗派 | 真言宗智山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
円乗院の縁起
円乗院は、賢誉法印(平治元年1159年寂)が開山となり創建したといいます。
新編武蔵風土記稿による円乗院の縁起
(後ヶ谷村)圓乗院
除地、七畝二十六歩、是も字南分と云ふ所にあり、新義真言宗、豊嶋郡石神井村三寶寺末なり、愛宕山東圓坊醫王寺と號す、開山は賢譽法印と云、平治元年二月八日寂せり、本堂七間に六間半南向、本尊不動木の坐像二尺五寸許、又薬師の像八寸許なるを安置す、恵心の作なるよしをいへど、秘してみることをゆるさずと云。
鐘楼。本堂の正面に建つ、二間に三間、鐘は圓径二尺二寸、このかね寛延二年十月住持乗譽の代に鋳成したれば、銘文に載せず。
愛宕祠。境内の鎮守にて、本堂の後にあり、小祠、下田七畝二十六歩の除地となせり。(新編武蔵風土記稿より)
境内掲示による円乗院の縁起
東大和公園の東側に隣接しています。
この寺院は、過去に不慮の災禍で古記録が焼失したため、創建当時の事情は定かではありません。
ただ、この寺院にある歴代塔には、賢誉法印(平治元(1159)年寂)を始祖とするという記録があります。
徳治2(1307)年の年号のある板碑は、市郷土資料になっています。
また鐘楼門(梵鐘を懸けた山門)は寛延2(1749)年に建てられたものです。山門と美しい庭園がやすらぎを与えてくれる静かな寺院です。(ふるさとふれあい振興事業掲示より)
円乗院所蔵の文化財
- 徳治二年銘の板碑
徳治二年銘の板碑
円乗院が所有するこの徳治二年(一三〇七年)銘の板碑は、市内でも古い紀年銘をもつ板碑である。
長さ七三センチメートル、幅二一・五センチメートルの石造(緑泥片岩製)で、現在本堂に保存されている。
板碑(青石塔婆とも呼ぶ)は、墓標ではなく、供養塔でそのまま墓碑として使用されたことはきわめて少なかったようである。現在、墓石のうしろへたてられる木製の卒塔婆が、板碑と同じ意味をもつものである。(東大和市教育委員会掲示より)
円乗院の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿