傳光山高照寺|勝浦市勝浦にある日蓮宗寺院
高照寺の概要
日蓮宗寺院の高照寺は、傳光山と号します。高照寺は、永禄3年(1560)に創建。日勝が開山したといいます。高照寺の乳公孫樹は樹齢千年以上とも推定され、「一聖僧この地で里人の乳不足で悩める婦人を治し、僧の死後、里人が徳を偲び墓上にイチョウを一樹を植えたところ、生長するに応じ乳柱を生じて、乳汁不足の者効能顕著」だと伝え、千葉県天然記念物に指定されています。
山号 | 傳光山 |
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院号 | - |
寺号 | 高照寺 |
住所 | 勝浦市勝浦49 |
宗派 | 日蓮宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
高照寺の縁起
高照寺は、文明1年3(1481)に創建、日実(永正2年1505年寂)が開山したといいます。
「日蓮宗寺院大鑑」による高照寺の縁起
文明13(1481)年の創立。開山日実(永正2年11月11日寂)。池上・中延法縁、住職は小西法縁。32世久繁院日珠は藻原寺87世へ。付近に天然記念物高照寺の乳公孫樹、養珠夫人誕生地、官軍塚がある。(「日蓮宗寺院大鑑」より)
高照寺所蔵の文化財
- 高照寺ノ乳公孫樹(千葉県指定天然記念物)
高照寺ノ乳公孫樹
本樹は高照寺東側境内の墓地にあって、大きな乳柱が多数発生しているため乳イショウと称されている。百年ほど前の火災で主幹の上部が枯れ、樹高は十メートル余にすぎないが、樹冠が広がり墓石群の一部を覆っている。主幹西南側から大きな横枝がでて、その下端に乳柱が数多く発生し、東北側にも多くの乳柱が垂れ下がり、数本は地中に伸びてまるで根のように見えるものもある。
この樹には百以上の乳柱があるといわれ、大きなものは周囲が約二メートル近くもある。根周りは十メートルあり、樹齢は不明だが昭和の初期ここを訪れた牧野富太郎博士は、千年をこえると推定された。
樹形は海風の影響もあり、本堂から見ると西から東へなびいたきれいな旗形をしていたが、次第に横枝が傾斜し、荷重のため主幹に裂け目を生じてきた。横枝の傾斜が墓石にのしかかるようになったので、近年支柱を設置し、さらに東側の枝を伐採して、荷重を減らす処置を施した。
本樹にまつわる寺伝では「千余年の昔一聖僧この地で法華経読誦により里人の乳不足で悩める婦人を治し、乳飲み子の成長を容易にしたという。僧の死後、里人徳を偲び墓上にイチョウを一樹を植えたところ、生長するに応じ乳柱を生じて、乳汁不足の者は来り詣でこれを治すに効能顕著なり」とある。(千葉県教育委員会・勝浦市教育委員会掲示より)
高照寺の周辺図
参考資料
- 「日蓮宗寺院大鑑」