佐倉麻賀多神社|佐倉七福神の福禄寿・恵比寿
佐倉麻賀多神社の概要
佐倉麻賀多神社は、佐倉市鏑木町にある神社です。佐倉麻賀多神社の創建年代等は不詳ながら、多氏族の氏の神としてまつられていたといいます。慶長年間(1596-1615)に佐倉城が築城されると、城地鎮護の神としても崇敬され、鏑木村および佐倉町8町の鎮守社だったといいます。佐倉七福神の福禄寿・恵比寿です。
社号 | 麻賀多神社 |
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祭神 | 稚産霊命 |
相殿 | - |
境内社 | 三峯神社、稲荷神社、天神社、疱瘡神社、子安神社 |
例祭日 | 10月14~16日 |
住所 | 佐倉市鏑木町933 |
備考 | - |
佐倉麻賀多神社の由緒
佐倉麻賀多神社の創建年代等は不詳ながら、多氏族の氏の神としてまつられていたといいます。慶長年間(1596-1615)に佐倉城が築城されると、城地鎮護の神としても崇敬され、鏑木村および佐倉町8町の鎮守社だったといいます。
「千葉県神社名鑑」による佐倉麻賀多神社の由緒
佐倉の総鎮守で、はじめは上代この地方に移り住んだ多氏族の氏の神としてまつられる。その後、時代が下って慶長年間、神社の西方に佐倉城が築かれてからは城地鎮護の神としても代々の藩主や家臣にあつく崇敬され、社殿の度々の造営や神鏡・太刀など宝物類の寄進が続いた。現在の社殿は天保一四年、幕府老中首座を務めた堀田正睦公の再建になり、社宝の甲骨「紫裾濃胴丸」(県指定重要文化財)は最後の藩主堀田正倫公の奉納するところである。(「千葉県神社名鑑」より)
「印旛郡誌」による佐倉麻賀多神社の由緒
村社麻賀多神社
鏑木町七峰にあり稚産靈命を祭神とす社殿は九尺四面にして境内九百二十三坪(官有地第一種)あり境内五社を祭る即
一、三峯神社 祭神を伊邪那伎命とす由緒不詳建物は二尺四方なり
二、稲荷神社 蒼稲魂命を祭る由緒不詳建物は三尺四方なり
三、天神社 菅原道真靈を祭る由緒不詳
四、疱瘡神社 大汝少彦名命を祭る由緒不詳
五、子安神社 木花開耶姫命を祭る由緒不詳
以上三、四、五の三社は奥行一間間口二間三尺の建物一棟にまつれり
祠掌は郡司秀綱にして氏子四百五十戸を有し管轄廰まで四里二十五町あり(神社明細帳)新撰佐倉風土記云在佐倉宮小路町佐倉宮小路町新町裏新町中尾余町最上町並木町野狐臺町鏑木村之鎮守(「印旛郡誌」より)
「稿本千葉縣誌」による佐倉麻賀多神社の由緒
麻賀多神社,同郡(同上)佐倉町大字鏑木字七峰に在り,(P529)
同郡同上(印旛郡・舊印旛郡)佐倉町大字鏑木字七峰に在り、境内九百二十三坪、雅産靈命を祀る、創建年月詳ならず。社地佐倉城の外郭に接するを以て、世々の城主之を崇敬し、社寶石垣等の寄進あり、社殿頗る壮麗にして古来鏑木村及び佐倉町の内八町(新町・宮小路町・並木町・裏新町・中尾餘町・最上町・弥勒町・野狐臺町)の鎮守たり。明治三十九年十二月幣饌供進指定(「稿本千葉縣誌」より)
佐倉麻賀多神社所蔵の文化財
- 紫裾濃胴丸(千葉県指定有形文化財)
- 香取秀真おいたちの地(佐倉市指定文化財)
紫裾濃胴丸
この甲冑は、幕末の甲冑師・増田明珍頼母介宗家の折紙(鑑定書)とそれを納める木箱と共に残っている。木箱蓋の墨書より、この甲冑が佐倉藩主・堀田正愛(一七九九〜一八二五)の着具で、文化十四年(一八一七)に仕立てられたことがわかる。宗家の折紙には、兜・胴・袖など各部が明珍家の一族によって作られたことが記されている。また他に、明治四年(一八七一)、最後の佐倉藩主・堀田正倫(一八五一〜一九一一)が、この甲冑を奉納したことを示す書状も残っている。
全体を紫色が下にいくほど濃くなる紫裾濃威に統一し、裾金物などに「竪木瓜」をはじめとする堀田宇治の家紋を配している。兜には大鍬形と龍の前立、胴には栴檀板・鳩尾板が付けられるなど、中世の大鎧を模した部分が多くみられる。これは、江戸時代後期に製作された「復古調」の甲冑の特徴であり、時代の流行を取り入れたものとなっている。
千葉県を代表する甲冑として貴重であり、佐倉藩主の着具という歴史的価値と併せて貴重な資料である。(千葉県教育委員会・佐倉市教育委員会掲示より)
香取秀真おいたちの地
鋳金家として知られる香取秀真は、明治七年(一八七四)一月一日に印旛郡船穂村(現印西市舟尾)に香取蔵之助の次男として生まれた。
明治十一年(一八七八)に秀真は麻賀多神社宮司郡司秀綱の養子となり、一時生家に帰ったが明治二十四年(一八九一)に上京して根津片町の美術講習所に入学するまでに少年期を過ごしたところである。
その後秀真は東京美術学校鋳金科教授となり、帝国美術院会員ともなる。帝展・文展で活躍し製作活動の他、金工史の研究や文化財保護にもかかわるなど多大な功績を残し、昭和二十八年(一九五三)には文化勲章を受賞した。(佐倉市教育委員会掲示より)
佐倉麻賀多神社の周辺図
参考資料
- 千葉県神社名鑑
- 「印旛郡誌」