春時山法善寺|新宿山ノ手七福神の寿老人
法善寺の概要
日蓮宗寺院の法善寺は、春時山と号します。法善寺は、日相上人(貞享4年1687年寂)が創建、鳥取城主松平(池田)伯耆守綱清が中興開基したといいます。境内に安置してある七面明神は、池上本門寺に帰依していた鳥取城主松平(池田)伯耆守綱清から献上されたもので、法華宗独特の七面信仰江戸進出の最初のものだといいます。新宿山之手七福神の寿老人です。
山号 | 春時山 |
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院号 | - |
寺号 | 法善寺 |
住所 | 新宿区新宿6-20-16 |
宗派 | 日蓮宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | 新宿山之手七福神の寿老人 |
法善寺の縁起
法善寺は、日相上人(貞享4年1687年寂)が創建、鳥取城主松平(池田)伯耆守綱清が中興開基したといいます。境内に安置してある七面明神は、池上本門寺に帰依していた鳥取城主松平(池田)伯耆守綱清から献上されたもので、法華宗独特の七面信仰江戸進出の最初のものだといいます。
新編武蔵風土記稿による法善寺の概要
法華宗池上本門寺末、春時山と号す。
本尊釈迦、多宝。
開山日相、貞享4年8月5日寂す。
中興開基松平伯耆守綱清、正徳元年7月4日寂す。法号清源寺良宗当温。
什宝。大黒天像一体日蓮作。消息2幅日蓮筆。古鏡一面円径七寸、七面社建立の時境内を掘て得たり。源氏物語抜書一巻、御陽成院宸翰を始として、八條知仁親王、近衛三藐院殿、青蓮院尊純法親王、曼珠院良恕法親王の筆蹟なり。
七面社、稲荷社
鐘楼、延宝8年鋳造の鐘をかく。(新編武蔵風土記稿より)
法善寺所蔵の文化財
- 法善寺の七面明神像(新宿区指定文化財)
法善寺の七面明神像
中正院日護上人(1580-1649)の作と伝えられる像高約30cmの木彫立像で、唐風の衣装をまとい宝冠をかぶり、左手に如意宝珠、右手に鍵を持つ。
七面明神とは日蓮宗の守護神の一つであり、七面天女、七面大菩薩ともいう。
「七面大明神縁起」によれば、13世紀末の建治年間、身延山中の日蓮上人の庵室に秀麗な婦人が法話を聴きに来たのでたずねると、自分は七面山の天女で、上人の説法を聴いて悪道の苦しみから逃れることができたことを告げ、未来永劫にわたり身延山を守ることを誓って立ち去ったという。
華麗な彩色と、精緻な彫法による江戸時代の典型的な七面明神像であり、「七面様」と呼ばれ親しまれている。(新宿区教育委員会掲示より)
新宿区教育委員会の旧掲示には次のように記載されています。
鳥取城主池田家四代綱清から七面天女像(中正院日護上人作)を献ぜられた実相院日相上人が一宇を建立して祀ったのが法善寺の七面大明神である。七面信仰は、女人成仏を説く法華経が、その証拠として竜女の成仏を示していることと、吉祥天女として垂迹し、山の守護神となった時の姿が竜であったという伝説とが結び付いた日蓮宗独特の除難招福の信仰で「江戸名所図会」によれば、ここの七面宮は駿州大久保に三沢氏某が勧請したものを万冶年間(1658-1660)に移した、七面信仰江戸進出の最初のものであるという。俗に七面様といわれる。(新宿区教育委員会掲示より)
法善寺の周辺図