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笹寺長善寺|新宿区四谷にある曹洞宗寺院、赤めのうの観音像、東京三十三観音

笹寺長善寺の概要

曹洞宗寺院の長善寺は、四谷山と号します。笹寺長善寺は、天正3年(1575)甲斐国武田氏の臣高坂弾正昌信の居所に結ばれた草庵を起源とし、四谷付近では最古の寺院の一つだといいます。二代将軍秀忠が立ち寄った際に笹が繁ったいたことから、笹寺と称するよう命じられ、また一説には当寺の笹が江戸城紅葉山に移植されたとも伝えられ、笹寺として著名だったといいます。当寺の観音像は赤めのうで造られたもので、二代将軍徳川秀忠の念持仏を、夫人の祟源院より下賜されたものだといいます。東京三十三観音霊場16番です。

笹寺長善寺
笹寺長善寺の概要
山号 四谷山
院号 -
寺号 長善寺
住所 新宿区四谷4-4
宗派 曹洞宗
葬儀・墓地 長善寺笹寺会館
備考 東京三十三観音霊場16番



笹寺長善寺の縁起

笹寺長善寺は、天正3年(1575)甲斐国武田氏の臣高坂弾正昌信の居所に結ばれた草庵を起源とし、四谷付近では最古の寺院の一つだといいます。二代将軍秀忠が立ち寄った際に笹が繁ったいたことから、笹寺と称するよう命じられ、また一説には当寺の笹が江戸城紅葉山に移植されたとも伝えられ、笹寺として著名だったといいます。

「四谷區史」による笹寺長善寺の縁起

四谷山長善寺は相州高座郡遠藤村寶泉寺末の曹洞宗で、四谷鹽町三丁目にあり、一に笹寺と呼ばるゝ巨刹である。境内拝領地は二千三百二十七坪あつて、寛永年中徳川秀忠鷹野の砌に立寄り、住持林學に賜ふ所であると書上に見える。其頃境内は一面に熊笹が繁茂して居たのを将軍が覧て、以来笹寺と稱せよと命じてから、遠近傳へて斯く稱ふるに至つた。のみならず右の笹は其後紅葉山に移植されたといふ傳へもあり、境内壹坪程を圍つて永く名殘の熊笹を存したことは江戸名所圖會にも圖し、今日猶その面影を止めてゐる。三代家光将軍も屡遊獵の休息所に宛てたことがあつて、下賜品も少からずあつたが、兩度の類焼に大方焼亡し、僅に将軍の畫像及び辨當青磁の茶碗一箇を殘したことが、文政の書上に記されて居る。
寺の起立は天正三年乙亥で、開山の林學和尚は、寛永九年壬申八月九日に遷化した。山號を四谷山と號したのは、元文丙辰鑄る所の鐘銘に、「四谷最初之靈地故號四谷山也」と見える。
門前町屋は古く往還並二十四間三尺餘の間口を有してゐたが、文政當時は九間に減じた。天正三年以来の古門前地であるにも關らず、長善寺門前と取立てゝ唱へず、四谷鹽町三丁目の内に籠つてゐた。(「四谷區史」より)

ガイドブック新宿区の文化財による笹寺長善寺の縁起

曹洞宗・最善寺は、天正3年(1575)、「甲陽軍艦」の著者として知られる甲斐国(山梨県)武田氏の臣高坂弾正昌信の居所にむすばれた草庵から起こった。開山は文叟憐学和尚で、本尊の釈迦如来石像は元禄3年(1690)7月につくられたものである。四谷の多くの寺院が、寛永11年(1634)以降に麹町から移転してきたものであることを思えば、それらよりもずっと古くこの地に創建されていた長善寺の地域社会的意味はたいへん大きいといえる。
当寺は笹寺とも呼ばれているが、この名は、二代将軍徳川秀忠が鷹狩の途中ここに立ち寄り、境内に笹が繁っているのを見てつけたものだとも(「江戸名所図会」など)、それは三代将軍徳川家光が江戸巡覧をした時のことだとも(寺伝) いわれる。この二説には、いずれも確実な根拠があるわけではないから、どちらが正しいとはいいかねる。ただ、当寺の宝物となっている「めのう観音」(区指定文化財)が秀忠の念持仏で、秀忠の死後に夫人の崇源院が寄贈したという伝えや (夫人の念持仏との説もある)、開山の憐学和尚が寛永9年(1632)に没していることなどを考えあわせると、将軍秀忠の時代(1605-1623)のことと考える方が自然のようである。
この寺には「四谷勧進角力始祖」と刻まれた3mほどの石碑がある。これは力士明石志賀之助が寛永元年に境内で6日間の相撲興行をしたのを、江戸の勧進相撲のはじめとして東京大角力協会が建てたものである (異説もある)。
墓地には、本居宣長の門人で四谷刈豆店に住んだ林国雄(天保10年2月26日没、62歳)や、子の林甕雄(文久2年9月24日没)、孫の林甕臣(大正11年1月8日没)ら一族の国学者、同じ国学者で一橋家の目付役をした畠山梅軒(天保12年12月4日没、71歳)と孫の畠山如心斎(明治16年6月27日没)、求玄龍砲術の創始者である大草求玄(天保7年12月4日没、60歳)、中国(明)から帰化した医師・北山理庵(明和4年4月27日没、81歳)などの墓がある。(ガイドブック新宿区の文化財より)


笹寺長善寺所蔵の文化財

  • 長善寺(笹寺)のめのう観音像

長善寺(笹寺)のめのう観音像

赤めのうで彫られた珍しい観世音菩薩像である。像高4.9cmの小像であるが、容貌は豊麗で精密な作品である。
黄銅製の光背が付され、宝形造の屋根をもち、正面下に蓮華、左右下部に笹寺に因んだ笹の浮彫りがある台座に安置されている。
本像は、二代将軍徳川秀忠の念持仏を、夫人の祟源院から賜ったものと伝えられている。(新宿区教育委員会掲示より)


笹寺長善寺の周辺図