ゆるぎ地蔵堂|「揺ぎの松」から作られた地蔵尊
ゆるぎ地蔵堂の概要
船橋市飯山満町にある真言宗寺院のゆるぎ地蔵堂は、ゆるぎ地蔵堂は、「揺ぎの松」と呼ばれていた巨松樹が枯死したのを惜しんだ村人が、木食僧の権大僧都阿闍梨観信(享保11年1726没)に依頼して地蔵尊を2体製作、大きな一体を当地に、小さな一体を高幢庵に奉安したといいます。地蔵尊は船橋市有形文化財に指定されています。吉橋大師八十八所霊場35番です。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | - |
住所 | 船橋市飯山満町2-744 |
宗派 | 真言宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
ゆるぎ地蔵堂の縁起
ゆるぎ地蔵堂は、「揺ぎの松」と呼ばれていた巨松樹が枯死したのを惜しんだ村人が、木食僧の権大僧都阿闍梨観信(享保11年1726没)に依頼して地蔵尊を2体製作、大きな一体を当地に、小さな一体を高幢庵に奉安したといいます。
ゆるぎ地蔵堂所蔵の文化財
- 木造地蔵菩薩坐像(船橋市指定有形文化財)
観信の墓附木造地蔵菩薩坐像
江戸時代、この地には「揺ぎの松」と呼ばれる古松があり、後に小字も「揺ぎの松」といった。この松は、枝が谷をおおったというほどの巨木で、根が地上から立ち上がり、根方をくぐると梢まで揺らいだのでこの名がついたといわれる。その松が枯れ死したとき、それを惜しんだ里人が木食僧に二体の地蔵菩薩を彫刻してもらい、小さい方を薬円台の高幢庵に移し、大きい方を松のあったこの場所に残したといい、「ゆるぎ地蔵」と呼ばれている。寛延二年(一七四九)の『葛飾記』に「揺ぎの松」についての記述が見られることからも、当時この松やゆるぎ地蔵が広く知られていたことがうかがえる。
「ゆるぎ地蔵」の像高は一七二センチメートルで一木彫の坐像である。薬円台高幢庵の「木っぱ地蔵」と同じく木食僧観信の作と伝えられているが、洗練された彫技から専門仏師が作った可能性も考えられる。(船橋市教育委員会掲示より)
ゆるぎ地蔵堂の周辺図
参考資料
- 船橋市史