常徳院|市原市山木にある新義真言宗寺院
常徳院の概要
市原市山木にある新義真言宗寺院の常徳院は、常徳院の創建年代等は不詳ながら、当寺観音堂の聖観音菩薩坐像は、14世紀半ばの制作と推定され、市原市有形文化財に指定されています。市原郡八十八ヶ所霊場83番です。
山号 | - |
---|---|
院号 | 常徳院 |
寺号 | - |
住所 | 市原市山木637 |
宗派 | 新義真言宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
常徳院の縁起
常徳院の創建年代等は不詳ながら、当寺観音堂の聖観音菩薩坐像は、14世紀半ばの制作と推定され、市原市有形文化財に指定されています。
「市原郡誌」による常徳院の縁起
常徳院
不動明王
不詳
同新敷(市原郡教育會編纂「市原郡誌」より)
常徳院所蔵の文化財
- 木造聖観音菩薩坐像一躯(市原市指定有形文化財)
木造聖観音菩薩坐像一躯
本像は像高五二・七センチメートルで、玉眼、肌部分には漆箔が施されています。像の表面の塗りが厚く、また底部全体に布張りされているため、材質、構造等は不明ですが、表面観察からは割矧造りと考えられます。
像の姿は髻を高く結い、衲衣の上に袈裟をまとい、右足を外二はずして安坐しています。左手の持物は失われていますが、もとは蓮華の茎を握り、これに右手をそえる姿であったと思われます。
本像のように、背中をまるめた姿勢をとり、うねりのある衣文をおおらかに刻む像は、鎌倉地方を中心とした宗風様式の作風を受け継いでいます。ただ、伏し目の面差しや、やや緊張感に欠ける肉どりから、その造られた年代はさらに下り、一四世紀半ば頃と考えられます。
このような作例は、鎌倉文化を受け入れた宗風彫刻の正統を受け継ぐ初期のものとして県内でも稀な作品であり、本市の中世における彫刻史上、また文化史の面からも貴重なものとして評価を受けています。(市原市教育委員会掲示より)
常徳院の周辺図
参考資料
- 「市原郡誌」