清水稲荷神社|清水を祀り創建、小名清水の鎮守
清水稲荷神社の概要
清水稲荷神社は、板橋区宮本町にある稲荷神社です。清水稲荷神社の創建年代等は不詳ながら、新編武蔵風土記稿では前野村の小名として「清水、此渡清泉湧出し溝をなすこと五ヶ所あり、依て此名あり、用水にも引沃けり」とあり、清水を祀り創建、小名清水の鎮守としたのではないかと思われます。
社号 | 稲荷神社 |
---|---|
祭神 | 豊受姫命 |
相殿 | - |
境内社 | 榛名神社、三峰神社 |
祭日 | 例大祭9月18・19日 |
住所 | 板橋区宮本町54-1 |
備考 | - |
清水稲荷神社の由緒
清水稲荷神社の創建年代等は不詳ながら、新編武蔵風土記稿では前野村の小名として「清水、此渡清泉湧出し溝をなすこと五ヶ所あり、依て此名あり、用水にも引沃けり」とあり、清水を祀り創建、小名清水の鎮守としたのではないかと思われます。
新編武蔵風土記稿による清水稲荷神社の由緒
(前野村)
稲荷社
常楽院持(新編武蔵風土記稿より)
「いたばしの神社」による清水稲荷神社の由緒
出井の泉(現、清水児童遊園地)に依って、この地一帯を「清水」と名づけられたという。古来「清水稲荷」と称せられて多くの信仰を集めて来た。明治六年酉一月志村熊野神社祠掌兼勤の際の御祭神は、「保食命」であったが、明治十七年三月上板橋氷川神社祠掌の際は「豊受姫命」と神社調べに見えるので、この間に御祭神の称号が変更されたらしい。(「いたばしの神社」より)
東京都神社名鑑による清水稲荷神社の由緒
創立年代不詳。通称清水稲荷という。『遊歴雑記』に「老親飲めば美酒、その子飲む時は清水なり、彼地を呼んで酒泉澗といい、後に清水村とあらためけるとなむ」とある。『新編武蔵風土記稿』にもこの清水の記事がある。
当時一丈ばかりの高台に祀られていた小祠が、当稲荷神社であり、後世、中山道の支道の当地に移転され、古来清水村の鎮守として尊崇を集め、伝統を守って今日に至る。(東京都神社名鑑より)
清水稲荷神社所蔵の文化財
- 稲荷神社のイチョウ
稲荷神社のイチョウ
樹種、いちょう(イチョウ科)。樹高、約15メートル。目通り、約350cm。根回り、約60cm。樹齢、約500年(推定)。
稲荷神社は「清水稲荷」として前野の鎮守として信仰を集めてきた。
大正の頃まで、前野村の雨乞い祭りの際には、藁で作った竜神が村内を練り歩き、最後に鳥居に向って左側にある、この神木のイチョウに巻きつけられたという。
木の主幹は直立し、乳も垂れて風格がある。銀杏の落下がないので雄株とみられる。樹冠は商店街の道路上にまで広がり、樹勢は旺盛である。
平成6年度、板橋区登録文化財の天然記念物(名木・巨樹・老樹等)とした。(板橋区教育委員会掲示より)
清水稲荷神社の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿
- 「いたばしの神社」
- 東京都神社名鑑