明鏡山養願寺|東海七福神の布袋尊
養願寺の概要
天台宗寺院の養願寺は、明鏡山善行院と号します。養願寺は、正安元年(1299)に創建、什慶が寛文年中(1661-1672)に中興開山したといいます。東海七福神の布袋尊です。
山号 | 明鏡山 |
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院号 | 善行院 |
寺号 | 養願寺 |
住所 | 品川区北品川2-3-12 |
本尊 | 阿弥陀立像 |
宗派 | 天台宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | 東海七福神の布袋尊 |
養願寺の縁起
養願寺は、正安元年(1299)に創建、什慶が寛文年中(1661-1672)に中興開山したといいます。
新編武蔵風土記稿による養願寺の縁起
(北品川宿)養願寺
除地二段八畝(元禄検地帳)に二段十二歩、寺傳と齟齬す、三町目にあり、天台宗南品川常行寺末、明鏡山善行院と號す、正安元年の草創なり、中興開山什慶寛文年中再興す、本尊阿弥陀の立像を置、信州善光寺如来の模像なりと云、明暦元年境内二段傳馬役屋敷となり、代地を御殿山の下にて下し賜はれりと。
虚空蔵堂。門を入て正面にあり、二間半に四間の塗籠なり、虚空蔵あり慈覚大師の作なり、應永年中より此地に安置すといふ。
淡島社。門を入て左にあり、一間に九尺の塗籠なり。
稲荷社。同邊にあり方一間。
門前町屋。間口南側九間半、北側九間、歩数百八十四、是も町奉行の支配也。(新編武蔵風土記稿より)
養願寺所蔵の文化財
- 銅造阿弥陀如来立像(品川区指定有形文化財)
- 木像不動三尊像(品川区指定有形文化財)
銅造阿弥陀如来立像
この阿弥陀如来立像は、木像の観音・勢至像を脇侍とし、本尊の脇に安置されている。
身に納衣を通肩にまとい、右手を屈して五指を伸ばし、掌を正面に向けている。左手は垂下して第二指と第三指を伸ばし、徳の指を捻じた刀印を結ぶ。頭部体躰を一鋳に吹いている。
この像は、長野市にある善光寺の本尊の模作の一つであるが、鎌倉時代の製作と推定され、大変貴重なものである。(品川区教育委員会)
木像不動三尊像
三尊像は、中尊が不動明王像、脇侍が制乇迦童子像・矜羯羅童子像の三躯である。
銘文から、甲州の出身で武州豊島郡金杉村(台東区)世尊寺に住む法印大僧都玄雄が、二世安楽のため、万治元年(1658)に発願造立した像であることが判る。仏師は、春達であると推定される。
三尊像とも彩色が施されていたが、彩色は後世のものと思われる。(品川区教育委員会)
養願寺の周辺図