八幡山行慶寺|品川区戸越にある浄土宗寺院
行慶寺の概要
浄土宗寺院の行慶寺は、八幡山成就院と号し、もと戸越八幡神社の別当です。大永年中(1521-1527)の創建とされています。
山号 | 八幡山 |
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院号 | 成就院 |
寺号 | 行慶寺 |
住所 | 品川区戸越2-6-31 |
宗派 | 浄土宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | 行慶寺ルンビニ幼稚園 |
行慶寺の縁起
「品川区の文化財」による行慶寺の縁起
大永年中僧行永が今の平塚橋北2丁ほどの処に成就庵を結んだのがその始まりである。
当寺は室町末期にあたり、北条氏綱が上杉朝興と戦い江戸城を取ったのが大永4年4月のことであり、奥州街道は矢口から池上を経て此地を通り草加へと走っているため、庵の近くを通る人の往還が少なくなかった。行永法師は漁業を修するかたわら、之等旅の為に種々施行を行い、里人の崇敬も大変厚いものがあった。或いは古歌に「江戸越えて清水の丘の成就院願ひの糸のとけぬ日はなし」と詠まれてその教化は広く近辺の人々にも及んだ。戸越八幡神社の神像はこの行永法師のすぐれた功績に感応して庵の傍らにある清水から自然に湧き出したものと伝え、はじめは成就庵に安置したものを後に戸越八幡神社に奉安したものである。
その後寛永11年幕府より地を賜り、7世覚誉上人は元禄元年12月に宮居ならびに寺を今の地に建立した。而も寛政年中には堂宇を再建して寺運の興隆をしたと伝えている。(「品川区の文化財」より)
新編武蔵風土記稿による行慶寺の縁起
行慶寺
除地556坪余、八幡社(戸越八幡神社)の西にあり。浄土宗南品川宿願行寺末、八幡山成就院と号す。開山は円蓮社方誉西源大徳寛文11年7月15日示寂す。本堂6間四方。
本尊三尊阿弥陀如来を安置す。坐像にて1尺2寸余。
観音堂。本堂の坤にあり。2間四方準胝観世音を安ず。(新編武蔵風土記稿より)
行慶寺所蔵の文化財
- 木造阿弥陀如来坐像(品川区指定文化財)
木造阿弥陀如来坐像
当寺の本尊で、来迎印を結び、蓮華座に結跏趺坐した像の高さ46cmの寄木造りの坐像である。像の底部に墨で書かれた文によると、この像は、貞享元年(1684)の制作であることがわかる。
円満な顔立ちや、肉付きのよい体の表現、自然な皺を巧みに表した衣の文様など、なかなかすぐれている。
脇侍の観音・勢至菩薩像は、太平洋戦争の折に焼失し、現在のものは後に制作されたものである。(品川区教育委員会掲示より)
行慶寺の周辺図