峯松山仙蔵寺|荒川辺八十八ヶ所霊場
仙蔵寺の概要
真言宗智山派寺院の仙蔵寺は、峯松山遮那院と号します。仙蔵寺の創建年代は不詳ながら、八丁堀に創建、その後当地(浅草新寺町)へ移転したといいます。荒川辺八十八ヶ所霊場79番札所です。
山号 | 峯松山 |
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院号 | 遮那院 |
寺号 | 仙蔵寺 |
住所 | 台東区寿2-8-15 |
宗派 | 真言宗智山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | 荒川辺八十八ヶ所霊場79番札所 |
仙蔵寺の縁起
仙蔵寺の創建年代は不詳ながら、八丁堀に創建、その後当地(浅草新寺町)へ移転したといいます。
「淺草區史」による仙蔵寺の縁起
仙蔵院
同町(榮久町)にあり。峯松山と號し、同じく京都智積院の末寺なり。慶長十六年(開基不詳)の創立にして、元和元年僧心阿之を中興し、八町堀にありしが、後今の地に移る。(「淺草區史」より)
御府内寺社備考による仙蔵寺の縁起
京都智積院末 浅草新寺町
蜂松山遮那院仙蔵寺 境内古跡拝領地672坪。
当寺元八丁堀ニ有之候由申伝候得共、明暦年中類焼之節諸記録等不残焼失仕、起立并当所ヘ引移之年代聢ト相知不申候。
客殿、間口六間但梁間弐間半。向拝、九尺弐間。
本尊金剛界大日如来木像。弘法大師木像。興行大師木像。地蔵尊木像。
護摩堂、弐間四方。向拝、壱間。
不動尊木像、立像長壱尺弐寸智証大師作。二童子立像。聖天像。
不動尊石像。二童子石像。
位牌堂、土蔵造三間四方。
以上乙酉書上。(御府内寺社備考より)
仙蔵寺所蔵の文化財
- 木造薬師如来立像(台東区登載文化財)
木造薬師如来立像
本像は、ヒノキ材、一木造の古様な造り方で、像高46.1cm。表面は黒漆塗が施され、穏やかで単純な面のとり方から平安時代後期の制作と考えられます。
仙蔵寺は、真言宗智山派。記録類が明暦の大火で燃えてしまい、創立年代等は不明ですが、江戸時代には、智山派の道場として発展したようです。本像は、はじめ土佐国久保(現高知県物部村久保高井)青龍山宗安寺の本尊でしたが、明治時代に廃寺となったため、大正2年(1913)、仙蔵寺の住職により当寺にもたらされました。
どのような病者をも救い、その苦しみを取り除くという薬師如来は、現世利益的性格から古来信仰が衰えることなく、多くの作品が制作されました。本像は、微笑みを感じさせる面貌、下腹部を覆う単純な衣文線などの素朴な表現からみて、地方における民間の造立と思われ、薬師信仰の広がりを物語る作例です。
仙蔵寺の周辺図
参考資料
- 「淺草區史」
- 御府内寺社備考