龍華山観行院|下総四郡八十八所霊場
観行院の概要
船橋市高根町にある真言宗豊山派寺院の観行院は、龍華山と号します。観行院の創建年代等は不詳ながら、宥辯法印が延享2年(1745)に中興開山したといいます。吉橋組大師講より奉納された八十八ヶ所札所大絵馬は、船橋市有形民俗文化財に指定されています。吉橋大師八十八所霊場15番、下総四郡八十八所霊場15番です。
山号 | 龍華山 |
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院号 | 観行院 |
寺号 | - |
住所 | 船橋市高根町1226 |
宗派 | 真言宗豊山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
観行院の縁起
観行院の創建年代等は不詳ながら、宥辯法印が延享2年(1745)に中興開山したといいます。
「船橋市史」による観行院の縁起
(高根村)
観行院
真言宗。鎮守山と号する。本尊は弥勅書薩。『真言本末』には江戸弥勅寺(墨田区立川) の末寺として載せられている。弥勅寺は江戸時代は新義真言宗の触頭で、関東四箇寺の一つであった。当寺は初め船橋村西福寺の末寺であったが、延享二年(一七四五)に中興開山と称される宥辯法印が誓願して弥勅寺末に転じたものである。延宝五年の水帳によれば、年貢地の水田を一反九畝余所有していた。(「船橋市史」より)
観行院所蔵の文化財
- 八十八ヶ所札所大絵馬(船橋市指定有形民俗文化財)
八十八ヶ所札所大絵馬
四国の八十八ヶ所の霊場を巡拝する遍路は江戸時代には、全国的に盛んに行われるようになった。また、各地に新四国八十八ヶ所や准四国八十八ヶ所と呼ばれる霊場も作られ、人々の信仰を集めていた。
船橋市に関わる霊場として吉橋組大師講札所と葛飾大師講札所がある。この観行院と高根町の能満寺はともに新義真言宗豊山派に属する寺院で、それぞれ吉橋組大師講の札所となっている。両寺には吉橋組大師講の札所の配置と順路を描いた扁額形式の大絵馬が、それぞれ一面ずつ奉納されている。
当寺の絵馬は、杉の三枚板に彩色で描かれている。小金下野牧の野馬の姿のほかに海老川や、桑野川と花見川も描かれており、船橋大神宮、二宮神社などの特色をもつ。場所については特別に風景が描き込まれている点が能満寺のものと異なる。この絵馬は慶応三年(一八六七)に奉納されたものである。(船橋市教育委員会掲示より)
観行院の周辺図
参考資料
- 船橋市史