常住寺|市原市中高根にある真言宗豊山派寺院
常住寺の概要
市原市中高根にある真言宗豊山派寺院の常住寺は、蛤水山と号します。常住寺は、道教和尚が治承元年(1177)に開基したと伝えられ、金沢文書(観応3年1352年)にも「浄住寺」と記載されているといいます。当寺の板碑には貞和6年(1350)の刻銘があり、五輪塔・宝篋印塔と共に市原市文化財に指定されています。上総八十八ヶ所霊場31番、市原郡八十八ヶ所霊場31番です。
山号 | 蛤水山 |
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院号 | - |
寺号 | 常住寺 |
住所 | 市原市中高根1006 |
宗派 | 真言宗豊山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
常住寺の縁起
常住寺は、道教和尚が治承元年(1177)に開基したと伝えられ、金沢文書(観応3年1352年)にも「浄住寺」と記載されているといいます。
「市原郡誌」による常住寺の縁起
(町村誌云)
本村蛤水山常住寺傳に云ふ、治承元年丁酉(皇紀一八三七年)道教和尚開基すと、中古海保庄と稱す、維新前旗本某の采地なり(市原郡教育會編纂「市原郡誌」より)
常住寺所蔵の文化財
- 常住寺の五輪塔・宝篋印塔附板碑
常住寺の五輪塔・宝篋印塔附板碑
常住寺は、かつて鎌倉覚園寺と関わりがあり、観応3(1352)年の金沢文書にも「浄住寺」とその名が見られる古寺です。
この寺の境内にある五輪塔は高さ1.43m、五厘の四方に梵字を刻んでいます。
宝篋印塔は、現在の高さは2.05m、宝珠・請花・塔身を欠きますが、復元高は2.6mを測ります。
板碑は貞和6(1350)年刻銘の「武蔵式」と呼ばれるもので、高さ55cm、頭部に二段の溝を刻み、その下には、蓮台にのる阿弥陀の梵字があります。現在、寺内に保管されています。
これら石造物の製作年代は、作風からみて板碑刻銘の南北朝期の造立と考えられ、市内でも数少ない貴重なものです。(市原市教育委員会掲示より)
常住寺の周辺図
参考資料
- 「市原郡誌」