廣田山法幢寺。国重要文化財の銅造阿弥陀如来・両脇侍観音・勢至立像
法幢寺の概要
浄土宗寺院の法幢寺は、廣田山と号します。法幢寺の創建年代等は不詳ながら、天文年間(1532-1555)の当寺住職は、伊佐須美神社の再興に尽力したといいます。また、本尊の銅造阿弥陀如来と、両脇侍観音・勢至立像は国重要文化財に指定されています。
山号 | 廣田山 |
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院号 | - |
寺号 | 法幢寺 |
住所 | 大沼郡会津美里町字法憧寺南甲3499-1 |
宗派 | 浄土宗 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
法幢寺の縁起
法幢寺の創建年代等は不詳ながら、天文年間(1532-1555)の当寺住職は、伊佐須美神社の再興に尽力したといいます。
「福島県大沼郡誌」による法幢寺の縁起
法幢寺(浄土宗)
高田町に在り、廣田山と號し、若松市下五ノ町高巌寺末にして、本尊は阿彌陀如来なり、天文の頃伊佐須美神社の再興に力ありし智鏡上人住職せることあり、境内地三千三百二十五坪、民有地なり、土蔵内に大黒像を安置す、運慶作と傳ふ、(「福島県大沼郡誌」より)
法幢寺所蔵の文化財
- 銅造阿弥陀如来及両脇侍立像三軀(国指定重要文化財)
銅造阿弥陀如来及両脇侍立像三軀
本像は、当寺の本尊で善光寺式一光三尊仏である。建治二年(一二七六)の作で、中尊の背面に次の銘が刻印されている。
奉鋳金銅善光寺阿弥陀如来
右志者為父母二親並常願藤原氏
乃至法界平等利益也
建治弐年丙子二月時正初香
中尊阿弥陀如来は、通方の衲衣を着し、右手を施無畏印、左手は垂下して第一、四、五指を捻じ、観音・勢至の両脇侍は、宝冠をいただき両手を胸前で重ねるさまなど、造形上の特色が、よくあらわれている。
善光寺如来の信仰が、当地方にも盛行したことを立証する貴重な文化遺産であり、紀年銘の明らかな善光寺式金銅仏の秀作といわれている。
浄土宗廣田山法幢寺(境内石碑より)
法幢寺の周辺図
参考資料
- 「福島県大沼郡誌」