赤沼古代瓦窯跡。比企郡鳩山町赤沼にある旧跡・名所

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赤沼古代瓦窯跡。埼玉県指定史跡

赤沼古代瓦窯跡の概要

赤沼古代瓦窯跡は、比企郡鳩山町赤沼にある名所旧跡です。赤沼古代瓦窯跡は、埼玉県内でも最古に属する古代瓦窯跡で7世紀後半から8世紀初頭頃の窯跡です。現在保存されている1基の他に2基並んで築かれていたとされ、南方にある石田1号窯跡とともに一大瓦窯場を形成していたと考えられています。当地で製造された瓦は、勝呂廃寺に供給されていたことが判明されている他、瓦以外の須恵器(硯や水瓶)なども製造されていたといいます。

赤沼古代瓦窯跡
赤沼古代瓦窯跡の概要
旧跡・名所名 赤沼古代瓦窯跡
区分 埼玉県指定史跡
入場時間 -
入場料 -
住所 比企郡鳩山町赤沼1482-2
備考 -




赤沼古代瓦窯跡の縁起

赤沼古代瓦窯跡は、埼玉県内でも最古に属する古代瓦窯跡で7世紀後半から8世紀初頭頃の窯跡です。現在保存されている1基の他に2基並んで築かれていたとされ、南方にある石田1号窯跡とともに一大瓦窯場を形成していたと考えられています。当地で製造された瓦は、勝呂廃寺に供給されていたことが判明されている他、瓦以外の須恵器(硯や水瓶)なども製造されていたといいます。

境内掲示による赤沼古代瓦窯跡について

赤沼古代瓦窯跡は、昭和25年に発掘調査されました。窯跡の発掘調査では県内でも最古例の一つで、同年ただちに県指定史跡に指定されています。当時は武蔵国分寺の瓦を焼いた窯跡と考えられていましたが、近年の調査で、国分寺以前の瓦窯跡であることが明らかになりました。7世紀後半から8世紀初頭頃の窯跡です。窯跡は、瓦専用窯ではなく、須恵器窯としても使用された地下式登り窯です。
この窯で焼かれた瓦には、軒丸瓦・軒平瓦・丸瓦・平瓦があります。軒丸瓦には、単弁8葉・12葉軒丸瓦と複弁8葉軒丸瓦などがあり、軒平瓦には細格子目文軒平瓦があります。これらの瓦は、白鳳寺院としては武蔵国最大と言われている勝呂廃寺(坂戸市勝呂)に供給されており、何れも、勝呂廃寺の創建期の軒先を飾った瓦であることが判明しています。
瓦窯は1基だけでなく、さらに2基横並びで築かれているようです。またこの斜面には勝呂廃寺関係の瓦窯跡がまだいくつか地下に眠っているようです。赤沼の地は、勝呂廃寺の一大瓦窯場であったと考えられます。南100mにある石田1号窯跡(平成5年発掘)は、そうした窯の一基です。
石田1号窯を含め、赤沼古代瓦窯跡では、瓦以外に須恵器も焼いています。その中には武蔵国最古級の硯や水瓶(仏具)も含まれています。こうした窯を瓦陶兼業窯と呼んでいます。
赤沼古代瓦窯跡は、奈良時代以前の地方寺院とその瓦の供給関係がよく分かるきわめて貴重な窯跡です。(埼玉県教育委員会・鳩山町教育委員会掲示より)


赤沼古代瓦窯跡の周辺図