深井薬師堂。北本市指定有形文化財の木造薬師三尊像
深井薬師堂の概要
仏教寺院の深井薬師堂は、北本市深井にある薬師堂です。深井薬師堂の創建年代等は不詳ながら、明治政府により編纂された武蔵國郡村誌に記載され、寅年の春に一週間程度開帳されているそうです。本尊の木造薬師三尊像は、北本市有形文化財に指定されています。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | - |
住所 | 北本市深井5-11 |
宗派 | - |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
深井薬師堂の縁起
深井薬師堂の創建年代等は不詳ながら、明治政府により編纂された武蔵國郡村誌に記載され、寅年の春に一週間程度開帳されているそうです。
新編武蔵風土記稿による深井薬師堂の縁起
(深井村)
該当記載なし(新編武蔵風土記稿より)
「北本市史民俗編」による深井薬師堂の縁起
深井の堂庵
『風土記稿』には二宇載せられており、観音堂には「十一面観音を安ず」とあり、薬師堂には何の記載もない。
『郡村誌』になると薬師堂だけになり、「村の西方にあり」とある。これが現在の薬師堂と思われる。盆前の七日に、ここに墓を持つ家が集まり、墓地の除草・清掃を行うだけで、特に行事などはやっていない。十二年に度、寅年の御開帳というのがあり、春一週間程開帳する。
今の薬師堂は、五年程前に寄附を集めて建て替えたものである。昔は「め」と書いた絵馬が多くあがっていたという。(「北本市史民俗編」より)
深井薬師堂所蔵の文化財
- 木造薬師三尊像
木造薬師三尊像
本像は、薬師堂本尊として伝来したものである。
中尊(薬師如来)は、両手の指先を欠失しているが、薬壺を持っていたものと思われる。表情など、全体に古格に則ったくずれのない彫技を見せている。
両脇侍像(日光-向かって右、月光-左)も同様の特色を示しており、三尊とも同一仏師の手になるものであろう。
製作年代は、室町時代後期頃と思われるが、市内に遺る仏像の中では、出来映えがよく、時代の古い点で貴重な作品と言えよう。
(法量)
薬師如来像 像高二十八・四cm
日光菩薩 像高三十一・三cm
月光菩薩 像高三十一・七cm
昭和五十八年三月十五日(北本市教育委員会掲示より)
深井薬師堂の周辺図
参考資料
- 「新編武蔵風土記稿」
- 「北本市史民俗編」