日向堂。根木の観音様・馬頭観音
日向堂の概要
寺院の日向堂は、「根木の観音様」とも呼ばれている堂庵です。日向堂の創建年代等は不詳ながら、恩田家が所有していた堂庵で、大正~昭和前期頃から、地元(根木)で世話をするようになったといいます。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | - |
本尊 | 馬頭観音像 |
住所 | 比企郡小川町青山 |
宗派 | - |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
日向堂の縁起
日向堂の創建年代等は不詳ながら、恩田家が所有していた堂庵で、大正~昭和前期頃から、地元(根木)で世話をするようになったといいます。
「小川町の歴史別編民俗編」による日向堂の縁起
【日向堂(青山)】
青山には日向(ひなた)堂と呼ばれる堂がある。本尊は馬頭観世音で、根木という組に祀られていることから「根木の観音様」と呼ばれている。
堂の正面には「ひたすらに ねがいをかけよ ひなたどう 花のこかげに 駒ぞいさめる」と万葉仮名で記された歌額が掛けられている。この堂は、元は恩田家の持ちであったが、一時期同家に女手がなくなった(昭和以前のこと) のを機に、地元の組で縁日の世話をするようになった。こうした経緯から、普段の日は組の集会所としても使われている。
縁日は毎月十九日で、この日には当番が三人堂に詰め、参詣者に湯茶や団子の接待をする。参詣者は、青山、腰越、小川の町場、角山あたりから来る人が多い。特に、三月の縁日は大祭で、この時は慈眼寺の僧を頼んで盛大に法要を行い、露店が出るほど人が集まる。
そのため、大祭の時は三人ではとても間に合わないため、根木組の全戸で世話に当たっている。
元は、「馬の神様」として信仰が厚く、参詣者は自分の家で飼っている馬を連れてきて、堂の回りを曳いて回って馬が丈夫になるように祈願をしたものであった。しかし、農業の機械化が進んで馬を飼わなくなってからは、安産子育て・交通安全・受験などの祈願が信仰の中心になっているが、縁日には安産の腹帯を受けていく人もいる。(「小川町の歴史別編民俗編」より)
日向堂の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿
- 「小川町の歴史別編民俗編」