安楽寺。川口市上青木にある真言宗智山派寺院

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安楽寺。埼玉県指定有形文化財の大日如来像

安楽寺の概要

真言宗智山派寺院の安楽寺は、金剛山と号します。安楽寺の創建年代等は不詳ながら、寛永15年(1638)に僧永運が中興開山、当寺の大日堂は、かつて安楽寺の門徒寺だった養福寺が江戸時代に廃寺となったため、当寺へ移されたもので、大日堂本尊の大日如来像は平安時代末期の作品と推定され、埼玉県有形文化財に指定されています。北足立八十八ヵ所霊場63番、武蔵国八十八ヶ所霊場63番です。

安楽寺
安楽寺の概要
山号 金剛山
院号 -
寺号 安楽寺
本尊 聖観世音菩薩像
住所 川口市上青木2-18-30
宗派 真言宗智山派
葬儀・墓地 -
備考 -



安楽寺の縁起

安楽寺の創建年代等は不詳ながら、寛永15年(1638)に僧永運が中興開山、当寺の大日堂は、かつて安楽寺の門徒寺だった養福寺が江戸時代に廃寺となったため、当寺へ移されたもので、大日堂本尊の大日如来像は平安時代末期の作品と推定され、埼玉県有形文化財に指定されています。

境内掲示による安楽寺の縁起

安楽寺
新義真言宗智山派に属し、金剛山と号されます。鳩ヶ谷の浦寺村(現桜町)の地蔵院末寺であったことから、開創も地蔵院の開創年代に近いものと思われますが、不詳となっています。聖観世音菩薩を本尊とし、中興開山は寛永15年(1638)に永運が行いました。「新編武蔵風土記稿」によると、境内にある大日堂は当時の門徒寺であった養福寺の堂でしたが、廃寺となって堂だけ残っていたため、当寺に移されたとあります。堂内に安置されている大日如来坐像は、行基の作と伝えられています。(境内掲示より)

新編武蔵風土記稿による安楽寺の縁起

(上青木村)
安楽寺
新義眞言宗、浦寺村地蔵院末、本尊觀音を安ず、
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大日堂
此所に安楽寺の門徒寺ありて養福寺といひしが、近き頃廢して僅に堂を存す、大日は當時の本尊にて、行基の作なりと云、
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観音堂
安楽寺持、(新編武蔵風土記稿より)


安楽寺所蔵の文化財

  • 木造大日如来坐像(金剛界)(埼玉県指定有形文化財)

木造大日如来坐像(金剛界)

大日如来は、真言密教の本尊であり、この世のすべてのものを育てていく慈母、すなわち、太陽の精を意味する仏です。大日如来には、理の世界を表す胎蔵界と智の世界を表す金剛界の2種類が存在し、平安時代の初期に弘法大師空海によって広められた仏です。
安楽寺の大日如来は、智拳印を結び両脚を組んで座った、金剛界の大日如来坐像です。この像は檜材による寄木造りで、かつて彩色された痕跡があるが今ははげ落ちて木地の黒ずんだ泥土色を呈しています。像高は93cm、肩幅45.7cmのほぼ等身大の大きさで頭部・胸部・両肩・肘・手首がはじつけられて作られ、面相も目鼻立ちが整っています。また、頭には宝冠をのせ、装身具を身につけています。
寄木造りとは、木をはぎ合わせて一体の像を作る方法で、平安時代中期に定朝によって完成したといわれます。この大日如来にもいわゆる定朝様式の特色が現れていることから、平安時代末期の作品とみられています。(境内掲示より)

安楽寺の周辺図