番匠八幡神社。建久年間創建の伝承
番匠八幡神社の概要
番匠八幡神社は、比企郡ときがわ町番匠にある神社です。番匠八幡神社の創建年代等は不詳ながら、慈光寺堂宇の建立に際して工匠が定住したことから地名が起こったと伝えられ、当社の創建は建久年間(1190-1199)頃といわれます。
社号 | 八幡神社 |
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祭神 | 誉田別尊 |
相殿 | 素戔嗚尊、大山祇命、菅原道真 |
境内社 | - |
祭日 | 初祀り3月15日、お九日10月9日、番匠祭7月20日前後の日曜日 |
住所 | 比企郡ときがわ町番匠630 |
備考 | - |
番匠八幡神社の由緒
番匠八幡神社の創建年代等は不詳ながら、慈光寺堂宇の建立に際して工匠が定住したことから地名が起こったと伝えられ、当社の創建は建久年間(1190-1199)頃といわれます。
新編武蔵風土記稿による番匠八幡神社の由緒
(番匠村)
八幡社
村の鎮守とす、村民持(新編武蔵風土記稿より)
「埼玉の神社」による番匠八幡神社の由緒
八幡神社<都幾川村番匠六三〇-一(番匠字台)>
番匠の地名は、『風土記稿』によれば、村内西平にある古刹慈光寺の大堂建立に当たって伊豆国から呼び寄せた工匠を建立後も当地に住まわせたことから起こったとも、慈光寺創建に当たり源頼朝が当地を番匠面としたことによるともいう。
境内の入口には桜の木が二本あり、春には美しい花を咲かせ、氏子の目を楽しませてくれる。この桜は、元は一一本あったが、二本を除いて皆枯れてしまったというのは惜しまれる。また、神輿庫の脇には銀杏があり、秋には紅葉が美しい。このように、当社の境内はこ、ちんまりとはしているものの、四季折々の美しさがあり、住民に親しまれる良い憩いの場となっている。本殿は、柿葺きの一間社流造りで、扉左右には見事な「上り竜下り竜」の彫刻がある。造営年代は明らかではないが、氏子の間では江戸時代後期と伝えられている。
当社の創建は、建久年間(一一九〇-九九)のころといわれており『風土記稿』番匠村の項には「八幡社 村の鎮守なり」と載る。本殿内には、本地仏と思われる像高約四四センチメートルの阿弥陀如来立像(銘文なし)が安置され、また、明治二十二年一二月二十六日に当社を再建した旨を記した棟札が納められている。この棟札は、拝殿(兼覆屋)を再建した時のものと思われ、斎主として桃木の西澤義全(旧本山派修験の明覚院)の名が見える。(「埼玉の神社」より)
番匠八幡神社の周辺図
参考資料
- 「新編武蔵風土記稿」
- 「埼玉の神社」(埼玉県神社庁)