大應山観蔵院。足立新秩父三十四ヶ所霊場
観蔵院の概要
真言宗智山派寺院の観蔵院は、大應山天徳寺と号します。観蔵院は、正長元年(1428)に創建、秀清(文明16年1484年寂)が開山したといいます。足立新秩父三十四ヶ所霊場13番です。
山号 | 大應山 |
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院号 | 観蔵院 |
寺号 | 天徳寺 |
本尊 | 十一面観世音菩薩 |
住所 | 上尾市平塚2-68 |
宗派 | 真言宗智山派 |
葬儀・墓地 | 観蔵院会館 |
備考 | - |
観蔵院の縁起
観蔵院は、正長元年(1428)に創建、秀清(文明16年1484年寂)が開山したといいます。
新編武蔵風土記稿による観蔵院の縁起
(上平塚村)觀蔵院
新義眞言宗、上尾宿遍照院末、大應山天徳寺と號す、開山秀清は文明十六年正月十五日寂す、本尊十一面觀音を安ず。
山王社、天神社、地蔵堂(新編武蔵風土記稿より)
「上尾の神社・寺院」による観蔵院の縁起
「新編武蔵風土記稿」によれば、開山は秀清で文明16年(1484)1月15日寂。寺伝によれば、正長元年戌申(1428)4月15日建立。元治元年(1864)1月27日の火災により山門を残し全伽藍焼失。遍照院、日乗院の兼務となり今日に至る。(「上尾の神社・寺院」より)
観蔵院所蔵の文化財
- 木造十一面観音坐像(市指定文化財)
十一面観世音菩薩立像
十一面観音は、数多くある観音の種類の一つであり、11の仏面をもつ観音で、あらゆる方向に顔を向けて人々を救済する観音の力を象徴する。
観蔵院の木造十一面観音像は、宝髻(頭上に結んだ髪)上に阿弥陀如来の頭部(仏面)を一面、衆生に楽を施す菩薩面(慈悲面)を正面に三面、観音の心を表す瞋怒面を左に三面、悪を除き善を勧める狗牙上出面を右に三面、救い用のない衆生を笑いとばすことを表す大笑面を背面に一面、計11面が並ぶ。これらはいずれも保存状態が良く、市内でも優れた造形であり貴重である。
像高は47.6cm、目は玉眼で、全体に漆箔を施す。左手に蓮の華を持ち、右手は掌を上に向けて膝に置く。寄木造と推定されるが、構造の詳細は不明である。後世の補修が見られるが、本像のほか台座や光背、持物も併せて江戸時代の作と推定される。(上尾市教育委員会掲示より)
観蔵院の周辺図
参考資料
- 「新編武蔵風土記稿」
- 「上尾の神社・寺院」(上尾市教育委員会)