毛塚薬師堂。中武蔵七十二薬師
毛塚薬師堂の概要
毛塚薬師堂は、東松山市毛塚にある薬師堂です。毛塚薬師堂の創建年代等は不詳ながら、江戸時代後期の地誌新編武蔵風土記稿には「龍圓寺持」の堂宇として記載され、中武蔵七十二薬師45番となっています。本尊薬師如来像は、石造仏に玉眼嵌入を施した珍しい技法で、東松山市文化財に指定されています。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | - |
本尊 | 薬師如来像 |
住所 | 東松山市毛塚289 |
宗派 | |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
毛塚薬師堂の縁起
毛塚薬師堂の創建年代等は不詳ながら、江戸時代後期の地誌新編武蔵風土記稿には「龍圓寺持」の堂宇として記載され、中武蔵七十二薬師45番となっています。
新編武蔵風土記稿による毛塚薬師堂の縁起
(毛塚村)
薬師堂
龍圓寺持(新編武蔵風土記稿より)
毛塚薬師堂所蔵の文化財
- 毛塚薬師如来坐像(東松山市指定文化財)
毛塚薬師如来坐像
薬師如来坐像は、蓮の花が開いた形の台座(蓮華座)の上に、坐禅をくんだときの足組(結跏趺坐)で座している石造仏です。左手には少し大きめの薬壺を持ち、右手は胸前で、人々の畏れを除くことを意味する手印(施無畏印)を結んでいます。持物(薬壺)を含め、像と台座は一材より造られています。材は砂岩。
本像の特徴は、眼を玉眼(水晶を使用した目)という木彫像の技法を用いていることです。この技法を石仏に用いたのは極めて珍しいものです。
像は厨子に収められていますが、厨子の内側の壁板に「安永九年庚子四月吉日/薬師堂/願主専禰 判/大工 岩殿村伝五郎」の墨書銘があります。このことから厨子の制作された安永九年(一七八〇)頃の江戸時代中期の造像と思われます。
法量は、
像高四二cm、顎から頭頂一五cm、耳張一一・二cm、
膝張三九cm、像奥三一cm、台座高三五cm。
薬師如来坐像は、この世の病苦を除いてくれる仏像です。当時の人々の健康への願いが込められて造像されたことがわかります。(東松山市教育委員会掲示より)
毛塚薬師堂の周辺図
参考資料
- 「新編武蔵風土記稿」