真乗院。川口市石神にある真言宗智山派寺院

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真乗院。日光社参に際して将軍徳川吉宗の小休所

真乗院の概要

真言宗智山派寺院の真乗院は、長久山真福寺と号します。真乗院の創建年代等は不詳ながら、尊雄(寛永5年1628年寂)が中興開山、徳川吉宗の日光社参に際して享保13年(1728)将軍吉宗の小休所として利用されたといいます。当寺のコウヤマキは樹齢800年とされ川口市天然記念物に、また地蔵菩薩塔を兼ねた道標は川口市有形文化財に指定されています。武蔵国八十八ヶ所霊場56番、武州足立百不動尊霊場25番、足立坂東三十三ヶ所霊場30番となっております。

真乗院
真乗院の概要
山号 長久山
院号 真乗院
寺号 真福寺
住所 川口市石神1253
宗派 真言宗智山派
葬儀・墓地 -
備考 -



真乗院の縁起

真乗院の創建年代等は不詳ながら、尊雄(寛永5年1628年寂)が中興開山、徳川吉宗の日光社参に際して享保13年(1728)将軍吉宗の小休所として利用されたといいます。

新編武蔵風土記稿による真乗院の縁起

(石神村)
眞乗院
新義真言宗、浦寺村地蔵院末、長久山眞福寺と號す、本尊不動を安ず、中興開山尊雄は寛永五年三月朔日寂せり。(新編武蔵風土記稿より)


真乗院所蔵の文化財

  • 道標(地蔵菩薩)(川口市指定有形文化財)
  • 真乗院のコウヤマキ(川口市指定天然記念物)

道標(地蔵菩薩)

本塔は、日光御成道の道標を兼ねた地蔵菩薩塔で、もとは御成道の路傍に設置されていたことが推測できます。
材質は安山岩で、上部の舟型の地蔵菩薩立像、四角柱状の主体部と台座により構成されています。正面中央には「奉造立地蔵菩薩幷道中安内塔 二世安楽所」と刻まれており、地元石神町の施主6人によって、元文2年(1737)に造立されました。
道標の銘文は、正面に日光御成道を南下して江戸本郷への道筋を示す「南江戸ほんがう道」、左側面に御成道を北上し岩槻宿・岩槻城への道筋を示す「北いわつき道」、右側面には、御成道から東へ進み、赤山街道千住道と日光道中を通って江戸浅草御門に通じる道筋を示す「東江戸あさ草道」が、それぞれ刻まれています。
本塔は、江戸試合の重要幹線道路であった日光御成道と赤山街道千住道の道標として貴重な文化財です。(川口市教育委員会掲示より)

真乗院のコウヤマキ

わが国特産の常緑高木樹で山地に自生しますが、狭い円錐状の樹形が美しく庭園にも植えられます。コウヤマキという名は、紀州高野山に多いことからつけられ、別名ホンマキ、ママキともいいます。雌雄同株で、葉は厚く2葉が側面で合着しています。材は耐水性にすぐれ、特に桶材・橋材として有用です。
真乗院のコウヤマキは目通り4.5m、根回り7.8m、樹高18mあります。すぎ東側にカヤの大木、南側にスダジイの大木があり、辺りに荘厳な雰囲気を醸し出しています。(川口市教育委員会掲示より)

真乗院の周辺図