湯殿神社。さいたま市見沼区東門前の神社

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湯殿神社。さいたま市見沼区東門前の神社

湯殿神社の概要

湯殿神社は、さいたま市見沼区東門前にある神社です。湯殿神社は、江戸時代中期に門前村が風渡野村から分村する際、門前村内にあった鷲明神社が風渡野へ遷座したことから、当村の鎮守として創建したといいます。

湯殿神社
湯殿神社の概要
社号 湯殿神社
祭神 山祇命・月読命・志那都比古命・志那津比賣命
相殿 -
境内社 稲荷社
住所 さいたま市見沼区東門前356
祭日 -
備考 旧村社



湯殿神社の由緒

湯殿神社は、江戸時代中期に門前村が風渡野村から分村する際、門前村内にあった鷲明神社が風渡野へ遷座したことから、当村の鎮守として創建したといいます。当村にあった鷲明神社は、江戸期には社領23石の御朱印状を拝領した大社で、東門前の地名由来の社だといいます。(鷲明神社は、風渡野天神社に合祀されています)

新編武蔵風土記稿による湯殿神社の由緒

(風渡野村枝郷門前村)湯殿三社
村の鎮守なり、延命院の持。(新編武蔵風土記稿より)

「埼玉の神社」による湯殿神社の由緒

湯殿神社<大宮市東門前三五六(東門前字道際)>
当地は、『風土記稿』に「風渡野村枝郷門前村」とある。初めは、風渡野村一村であったが、江戸初期に分村して門前村となった。この門前という地名の由来は、当地に社領23石の鷲明神社があり、その門前が発達して村となったことによる。この鷲明神社は、当地の字「上の宮」に鎮座していたが、当地が分村独立するに及び、本村である風渡野村へ遷座したといわれている。
当社は、この鷲明神社の本村遷座により、新たな門前村の鎮守として、山形県東田川郡鎮座の湯殿三所権現(『風土記稿』では「湯殿三社」と載る)を勧請したものと伝える。この勧請に直接関与した修験は明らかではないが、本村である風渡野村の本山派修験多宝院あるいは当山派修験龍蔵院が考えられる。
鎮座地は、「原市鳩ヶ谷道」の側にある字道際である。昭和二十年まで、社殿裏手に目通り九尺もある男松の大木があり、街道を通る者の目印になっていた。
祭神は、大山祇命・月読命・志那都比古命・志那津比賣命である。
別当は、真言宗の伽羅陀山極楽寺延命院で、旧埼玉郡中嶋村金剛院の末である。この寺は、『郡村誌』には明治五年に廃寺と載るが、現在も堂宇が残り、供養も続けられている。
現在、武蔵一宮氷川神社の鎌田裕輝が宮司を務めている。(「埼玉の神社」より)


湯殿神社の周辺図


参考資料

  • 新編武蔵風土記稿
  • 「埼玉の神社」(埼玉県神社庁)