西見寺。川島町有形文化財の阿弥陀如来像
西見寺の概要
真言宗智山派寺院の西見寺は、法蔵山西養院と号します。西見寺の創建年代等は不詳ながら、住榮和尚(天文24年1555年寂)が開山したといいます。当寺の阿弥陀如来像は川島町有形文化財に指定されています。江戸期には吹塚八幡神社、熊野社(吹塚氷川神社に合祀)、天神社の別当を勤めていました。
山号 | 法蔵山 |
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院号 | 西養院 |
寺号 | 西見寺 |
本尊 | 大日如来像 |
住所 | 比企郡川島町吹塚1198 |
宗派 | 真言宗智山派 |
葬儀・墓地 | - |
備考 | - |
西見寺の縁起
西見寺の創建年代等は不詳ながら、住榮和尚(天文24年1555年寂)が開山したといいます。江戸期には吹塚八幡神社、熊野社(吹塚氷川神社に合祀)、天神社の別当を勤めていました。
新編武蔵風土記稿による西見寺の縁起
(吹塚村)
西見寺
新義眞言宗、入間郡今市村法恩寺末、法蔵山西養院と號す、開山住榮和尚天文二十四年寂せり、本尊大日を安じ、又別に阿彌陀堂あり、(新編武蔵風土記稿より)
「埼玉宗教名鑑」による西見寺の縁起
西見寺
創立年代は不詳。
創立年代は明らかでないが、開山住栄和尚は天文24年(1555年)に入寂したと伝える。
度々の水害により、古記録を失い詳細不明。(「埼玉宗教名鑑」より)
西見寺所蔵の文化財
- 木造阿弥陀如来坐像(川島町指定有形文化財・彫刻)
木造阿弥陀如来坐像
この仏像のある西見寺は、新義真言宗智山派法蔵山西養院と号し、開山住榮和尚は天文二十四年(一五五五)寂、本尊は大日如来。阿弥陀如来像は境内の旧阿弥陀堂の本尊で、両脇侍とともに堂内に安置されている。
像高五一・三cm、平安時代末期の作品である。
螺髪、髪桑一文字、肉髻珠、白毫珠、耳朶環状、三道、偏袒右肩の衲衣をまとい、上品下生の来迎印を結び、右足外に結跏趺坐する。
桧材割矧造り、彫眼で、肉身部金泥、衣部は漆箔である。白毫珠と肉髻珠はともに水晶嵌入、内刳を施す。
像の構造は頭体幹部縦一材から木取りし、耳のあたりで前後に割矧ぎ、三道下で割首とする。左側面は肩口より別材を寄せ、右腕は方、臂、手首で別材を寄せる。膝前、右腰脇三角材、裳先および左袖口等も別木を寄せる。
像容整い、椀を伏せたような肉髻、整然と刻まれた螺髪、ゆるやかに弧を描く伏目がちな眼、なで肩で、奥行の浅い体躯、彫り浅くよく整理された衣文線等平安時代末期の定朝様をよく伝えている仏像である。
平成元年十月二十六日、川島町指定有形文化財・彫刻指定。(川島町教育委員会掲示より)
西見寺の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿
- 「埼玉宗教名鑑」