西久保観音堂。狭山三十三観音霊場、西久保観世音の鉦はり
西久保観音堂の概要
西久保観音堂は、入間市宮寺にある堂庵です。西久保観音堂は、神亀5年(728)春、行基が全国行脚に際して草創したといわれています。当地周辺はかつて宮寺郷と称され宮寺村・矢寺村・坊村など、聖武天皇勅命による最勝王院(西勝院)に因む地名が多く、最勝王院に因む堂塔も数多く建立された地です。狭山三十三観音霊場28番です。埼玉県無形民俗文化財に指定されている西久保観世音の鉦はりは、関東では主に浄土教寺院(浄土宗・時宗)でみられる双盤念仏で、近隣では武蔵村山市三ツ木宿薬師堂や、川寺大光寺などで行なわれています。
山号 | - |
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院号 | - |
寺号 | - |
住所 | 入間市宮寺1544 |
宗派 | - |
葬儀・墓地 | - |
備考 | 初護摩1月17日、縁日8月17日、開堂毎月17日 |
西久保観音堂の縁起
西久保観音堂は、神亀5年(728)春、行基が全国行脚に際して草創したといわれています。当地周辺はかつて宮寺郷と称され宮寺村・矢寺村・坊村など、聖武天皇勅命による最勝王院(西勝院)に因む地名が多く、最勝王院に因む堂塔も数多く建立された地です。
境内掲示による西久保観音堂の縁起
入間市景観50選
西久保観音堂とカヤの木
陽射しをいっぱいに浴びた西久保観音堂。神亀5年(728)春、行基が全国行脚の途中、堂を開いたのが始まりといわれています。また、樹齢1000年を越すといわれるカヤの木は、市内第一の古木で、自然界の持つ悠久の時の流れを感じさせてくれます。 (境内掲示より)
「入間郡誌」による西久保観音堂の縁起
狭山觀音堂
西久保にあり。西久保觀音と稱す。行基作觀音の像なりと云ふ。其の像は二體ありしに、一體は六部に盗まれしと傳ふ。(「入間郡誌」より)
西久保観音堂所蔵の文化財
- 西久保観世音の鉦はり(埼玉県指定無形民俗文化財)
西久保観世音の鉦はり
西久保観世音の鉦はりは、毎年一月十七日・八月十七日に西久保観音堂で行われる。起源は定かでないが、江戸時代に始まったと考えられる。
鉦はりは、太鼓一名、鉦四名をもって構成され、念仏に節をつけて歌のごとく唱え、これに太鼓、鉦を打ち込むのである。打ち鳴らす双盤鉦と太鼓の音がリズミカルに調和し、念仏の唱和と相まって独特の境地に誘い込むものがある。
鉦はりは一般に双盤念仏と呼ばれ、双盤鉦を打ちながら特殊な節をつけて唱える引声念仏のことである。引声念仏は比叡山常行堂に伝えられたもので、十五世紀には京都真如堂、鎌倉光明寺で行われるようになり、その後民間に広まり、その後民間に広まり双盤念仏として定着したものと考えられている。(入間市教育委員会掲示より)
西久保観音堂の周辺図
参考資料
- 新編武蔵風土記稿