山の手三十三観音霊場
山の手三十三観音霊場の案内
山の手三十三観音霊場は、江戸山の手地区にある(あった)観音菩薩を参詣する札所です。山の手三十三観音霊場の開創については不詳ながら、「享保十六」「享保十八癸丑年」の碑が残されていたことから、享保年間(1716-1736)後期に開創したのではないかといいます。
江戸・東京札所事典による山の手三十三観音霊場の由緒
続江戸砂子(享保二十年)には、山之手三十所観音、詠歌略之
百観音参詣供養石悌わせだ宗勝寺にあり、山之手を三たびめぐりて今ここに百くわんおんと参り納る。
又、東部歳事記には、「右山の手札所、何れも享保十八癸丑年に建る所の石碑なれば、同年の撰なるにや猶尋ぬべし。」
又、江戸近郊道しるべ(東洋文庫四四八)、八幡詣の記には、「又観音堂あり、石傍示を建て坂東三十三番云々、享保十六と刻む。この事その頃より初りしとみゆ」、とある。
砂子と歳事記では、十二番の寺名が、砂子では宗勝寺、片や宗清寺であるが宗勝寺の寺名を周辺に求める事は困難であるので、宗清寺を妥当とする。五番光岳寺(調布市)には、享保十八年丑八月造立、文化九壬申再建の標石が現存する。(「江戸・東京札所事典」より)
山の手三十三観音霊場一覧
- 行元寺(移転:品川区西五反田4-9-10)
- 松源寺(移転:中野区上高田1-27-3)
- 筑土八幡神社(廃寺・新宿区筑土八幡町2-1)
- 西岸寺(文京区春日1-12-12)
- 渓照山光岳寺(移転・調布市富士見町1-36-2)
- 普門山天寿院大慈寺(大塚:廃寺)
- 護国寺(文京区大塚5-40-1)
- 養国寺(文京区関口2-3-19)
- 金乗院(旧新長谷寺・豊島区高田2-12-39 )
- 安養寺(旧長寿院・新宿区神楽坂6-2)
- 宗源寺(新宿区早稲田町82)
- 宗清寺(新宿区早稲田町75)
- 東福院(下戸塚:廃寺)
- 観音寺(新宿区西早稲田1-7-1)
- 龍泉寺(新宿区西早稲田1-1-12)
- 放生寺(新宿区西早稲田2-1-14)
- 西方寺(移転:杉並区梅里1-4-56)
- 来迎寺(新宿区喜久井町46)
- 清源寺(新宿区戸山1-15-2)
- 南蔵院(旧三明山清谷寺千手院)
- 鳳林寺(旧宝龍寺)(杉並区高円寺南2-39-1)
- 高徳院(移転:中野区上高田5-18-3)
- 浄運寺(新宿区愛住町14-3)
- 延寿院(廃寺)
- 安禅寺(新宿区愛住町9-3)
- 顕性寺(新宿区須賀町13-5)
- 真成院(新宿区若葉2-7-8)
- 一行院(新宿区南元町19)
- 龍泉寺(港区南青山2-8-25)
- 清巖寺(西巣鴨4-8-24)
- 浄土寺(港区赤坂4-3-5)
- 心法寺(千代田区麹町6-4-2)
- 市谷亀岡八幡神社(旧東円寺・新宿区市谷八幡町15)
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参考資料
- 「江戸・東京札所事典」(下町タイムズ)